百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

17/01/21    正月の読書は神道の本と少年ケニヤ

実は正月3日に双子のオス「キンタ」が朝死んでいた。もともと育ちが悪く双子の「クンテ」の半分ほどの体重、動きや反応が障害を思わせた。1才には届かなかったが、良く生きたと思う
前の日もいたって元気だった。 
そして数日前1歳の「メリー」が若百姓の香取のあや夫婦にもらわれていった。30才位の二人は今農業大学に学びこの春から独立、農の道に何の迷いもなくセンスの良さも強く感じる、同じ知り合いとの繋がりも3つ、これは親戚みたいなところへ「メリー」が行ったみたいで、とても嬉しい。

 年末より漫画「少年ケニヤ」を再読し、今日20巻を見終わった。戦後3,4年後にサンケイ新聞に連載され、線が太く力強いアフリカでの物語が描かれ、その下に丁寧で優しい語りが綴られ、紙芝居を見るように1ページをめくる感覚はとても素朴で新鮮だ。
次々に襲ってくる野獣や部族、ナチスの原爆計画を破壊したり、巨象「ナンター」や巨ヘビ「ダーナ」との友好や、恐竜が生きている地下の世界とか、わくわく
してしまう。
たぶん10年後位にまためくれば楽しめると思う、角川文庫の再販ものです。各巻の終わりに「阿久ゆう」や「赤塚不二夫」などの手記もまた格別な物です。
でも物語は今日読み終えててしまった。今年3回目の土曜日の休日、どの日ゆっくり少しの仕事をし、のんびり過ごすことが出来ている。スタッフの日々の頑張りが余裕を生んでくれている。
なんか今年はゆっくりやれそう、今日もめんどくさい細かな作業をこなせた。
いい1年になりそう、ともかく1日1日を輝ける日を目指して。。

2017/01/14  農は神事に始まり神事に終わる

9日に部落の氏神様「八幡神社」で「おびしゃ」があり、矢を射ることはないが、総会であり新年会であり、毎年ぐたぐたに酔っ払う。
今年は百姓の姉さんたちが4人前に座っていたので話が弾んだ。
味噌や酒の話しが出てきたので、ドブロクと糀を家から持ってきた。
1年物と3年物のドブの味の良さにびっくり、糀の出来にも顔が変った。
その後は深い話ができ嬉しかった。引っ越してきて25年、まだまだ付き合いはごく薄い、もう少し何とか。
 鏡開きの11日、近くの「もったいないファーム」から昼食の誘いがあり、3人で出向きおはぎ等をいただいた。
S婆ちゃんに鏡開きの様子を聞くと「11くわ」という神事が出てきた。
10日までは農作業は休み、11日朝、輪飾りや角松などを集め鏡餅等のぜんざいなどを供え燃やした後、畑に笹などを2本立て、米を播き、クワで11回さくるとのこと、野良仕事はそれから始めるそうだ。
うちはすでに4日から神様に挨拶もなくガンガン仕事を始めている。
来年は神事から始めたいな。
農山漁業は毎日自然と命との付き合いにどっぷりつかる
自然を愛し感謝し神事を行うのは世界共通であるが、我が大和列島は神様との付き合いが極深く、各地うらうら、また各家庭で神事が行われてきた。
単なる行事ではここまで続かない、神の存在を信じ、命の永遠性を信じ、人を化かし続ける低級な霊などの奇跡とは別に真の精霊からの信託をいにしえからその眼焼き付けられ続け、語り継がれたものであろう。
世界にも類を見ない遺産である。漫画より凄いぞ。

2017/01/03.元旦の農業新聞に三省の一日一日の言葉が

それは3足の靴下から始まった。
北海道の知り合いから「帰農人」のお礼にとクリスマスの袋に靴下が、そのいきな計らいにいたく感動
その数日後3人の神主さんのミツバチの神降ろしに数日頭がしびれていたら、今度は3匹の大きな伊勢海老が来た。
隣り娘さんが「新島から送られてきて」と生きているのを分けてくれた。親父さんの故郷だ
しばらく部屋の中で遊ばせて、刺身で頂いた。
何とも神聖でありがたき数奇なる3つの3、毎日毎日感謝の言葉を捧げていることに神界が感応されたかなと不思議にまた感謝。

年明けは江戸川の土手で、雲一つないぐみ切った空に日の出を拝み、富士山にも二杯、二礼
その後ヤギを外に出していると、農業中学生が親父さんと軽トラでやってきた
いるかもしれないと探していたそうだ、思わぬ手伝いに新年最初の仕事を気持ちよく良くこなせた。
午後にみんなで墓まわりをして赤城神社についた途端に縁の深い知人と会い、いつも写真を撮ってくれるKさんとも、参拝を終えるまで何枚も写してもらえた
腕は確かなのであとで楽しみだ。
翌朝はコジと娘二人と鹿島神宮へ、あいにく雲が多く日の出は拝することはできなかったが、さすが伊勢神宮と並ぶ古き神社、数回来てるが鎮守の森のスケールのデカさにいつも感動、古き大きな樹木が続く参道を歩くだけで心が洗われる。
成田山もまわり婆ちゃんの長生きもお願いする。
その夜弟の家族を集まった席に、ミツバチのハチローが神主として来訪、玉ぐしを捧げ聖なる年の初めであった。

2016/12/24 神はおりたなぁ~、ずどんと来てる

3人の神主さんが地開きの儀式をした。「ニホンミツバチ光の森」への神降ろし。
冬至の次の日、次の日からの重なったイベントへの野菜の収穫は馬鹿多く、でも彼らの紳士な姿には背を向けられない
仕事を中断し儀式にルミちゃんと参加、他に仲間が一人、地域の人のはあえて呼びかけなかった、地主さんもまだ色々と迷っていて大げさなことは避けたかった。
まして自分が参加できるか微妙な中で、仲間にも声をかけられなかった。
でも神主が3人そろうとそれはそれは神々しく、1時間の儀式も立派であった、終わる直前にさぁーっと雨が通った、まことに神のお計らいと思えた
儀式の間、「こんなに素晴らしい儀式に人を呼べなくて、ごめんね、でも~」と心の中で繰り返した、また自分なりに、天と地をつなごうと「メビウス気流法」で背筋を伸ばし、和らげたりしていたら、なんか頭がおかしくなった、
式が終わった後、なんか頭がに気が登り、ろれつが回らなくなった、その日は終日なんかおかしかった、そしてそれがまだ数日どこかに残っている気がする。 
来年畑周辺に100坪ほどの森が3ヶ所、ニホンミツバチミツバチの巣が置かれる、こんな恵まれた田畑が国内でいくいつあるのであろうか。まことに恵まれすぎる事である。
生態系は劇的に変わるであろう
神事をした2つめの森へも式の前日犬小屋みたいな大きな「フクロウの巣」をかけた、うまく使ってもらえたら2月頃には営巣、なんか楽園、イヤ、聖地つくりみたい
だから慎重に、部落の人たちの夢は土地開発、オラたちは邪魔者、
でも、だから、さて?

16/12/17 豆炭炬燵

 

豆炭コタツを使い始めて20年にもなるのだろうか。

とても心地よい暖かさで大好き、幾度子供たちが朝まで寝ただろうか、誰も風邪などひかなかった。

そのコタツも秋田で使ったお古でその後20年も使ったのでとうとう底に穴が空き、トタンを当てて使っていたが、マサが婆ちゃんの顔を見てくるというので買ってきてもらった。

東北では普通に売られているのだ。今もミツウロコの宣伝がラジオから流れている。 

新品は凄かった、まるで構造が違う、安全で効率が良い、3,4十年すれば進化するよね。

少ない豆炭で非常に暖かい、冷え切った下半身を芯まで温めてくれる。ほとんど「半身浴」

冷え切った朝も、まず起きてもぐりこみ、一服すれば動き出せる、豆炭は1個6円、朝夕4個づつ仕込めば極楽の24時間、炭なのでCO2への問題もない。 

フランスでは「薪ストーブ」の普及に乗り出している。エネルギーと温暖化、山間地の経済発展の為である、熱効率の良いオシャレな薪ストーブが次々に商品化され都心部での普及を加速させている、

原子力発電最大手の国でも新しき世界のへの模索は真剣だ、何故に日本という国は変化を拒むのであろうか、様々な現権力へのあまりにもの配慮がこの国の夢や希望をことごとくぶち壊す。

政府がこの体たらくを続ける限り、国民の希望力、想像力は低下し続け、様々な悲惨な事件が増価する。

ここを解らない政治家や行政やマスコミは早く地獄へ行けと、毎日祈祷しようかな、いや、ヒッピーは花を贈るんだ、

さて?

 

2016/12/10 ワイルドハニー立ち上がる

 畑のそばに「ニホンミツバチ」の巣箱を置く佐藤君ことサトミツが「流山A群採密」とラベルにある蜂蜜を持ってきた。なんだか抜群に美味い。
よく畑にきて収穫中の手元のシシトウの花などにいたので日々付き合っている仲間だけに、あいつらの蜜かと思うといとおしい、「A群」のAは「アチ」だという。
勿論うちの畑のだけではなく、周りのセイタカアワダチソウなどの蜜も入っている。
来年は100箱ぐらいまで増やし、オーナー制や鉢箱作りから採蜜までの研修会や様々なイベントをやりたい」とまくしたてる。
蜂を始めて6年、「これで行ける」のが解り、蜂の師匠は広島の神主さんで、その縁で彼も神主になり、最近は仕事が増え、本業だったJコムの配線業務もかなり減らせ余裕ができたそうで、50才になる来年に勝負をかけるみたい
昨日は松戸の先輩女神主さんや仕事仲間と森の草刈りやフクロウ用の大きな巣箱を高い木の上に設置していた。
ともかくみんなに伝えたいのは「自然崇拝」と、誠に神道使者としてカムナガラの道を説く
大いに結構、でもちょっと鼻息が荒いのが気になる
あわてないように、でもどんどんがんばれとサポートするのがオラの仕事。
来年は鳥年だけどうちは蜂年になりそう。

家族の中で常に一緒だった長男圭太が新しい店の上に移り住み数ケ月が過ぎた。
頼まれた空気タンクの溶接修理を終えた後、100mほど離れた道から畑に向かって「タンク治ったよー。ありがとう」と大声で、心にぐさっと来た。

2016/12/04 世界の悲鳴が届く今

やっとこの冬最初の餅をついた。今年は良質のもち米が大量に収穫できたので、この冬は餅で遊びたいな。
乾かして揚げ餅もやりたいね。次は「糀」だ、まずはドブロクに塩糀を仕込む。
大変だった玉ねぎの植付も明日には片付き、夏秋用の長ネギを植付け、里芋を掘り出せば、大きな仕事は終わる
大豆や黒豆の収穫をし、薪を片づければ大体正月を迎えられる
家族や仲間に大事がなく、身体も動けば、この気忙しい年末の日々は見事なくらい光り輝く、師走は大好きだ。本当にありがたいことである。

でもでもでもシリアのアレッポイラクのモスルの毎日の悲劇が頭から離れない、
全世界の人たちが日々映像と共に状況が伝わる中、誰も止めることが出来ないなんて人類史上はじめての悲劇が進行している。
打開すべく欧米の首脳たちは盛んにプーチンに抗議し活動をしてるが今回のロシアは見事なくらいに強引に侵略を進めている。
日本は米国の僕なのにロシアに何も抗議の姿勢を見せず、ロシアに何とかすり寄ろうとしてる姿を欧米はしっかりと見ている。
確かに北方4島の返還交渉は大事な物だが、今毎日、世界から見捨てられ、絶望の中、殺され逃げ惑う民に手を差し伸べる事が最優先だ。
ちゃんとロシアへ抗議し経済封鎖も仕掛けないから甘く見られてるんだ
日本は自国の事しか考えていない子供みたいな国なのだ。本当に情けない。
もうアレッポは悲劇の最終段階を迎えている。
何故もって前に、せめてロシア大使館にでも抗議のデモを仕掛けられなかったのか。