百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2020  5/18   中国がケツをまくりやがった

やっと田植えを始める事が出来た。こんなに遅いのは初めてだ、半月ほど遅れた。育苗初期に苗を焼いてしまい、復活に時間が掛かってしまった。
致命的ではなく、何とか買い足さなくとも間に合うだろうとは思ったが、心配だったんだこのひと月。
まわりは皆、終わっていて、実に静かな田んぼだ、周りを気にせず田植えができるのは何とも気持ちが良い
普段よっぽど周りを気にしてるんだね、部落では当たり前か。付き合いが重いのは事実。

中国がケツをまくった。コロナのワクチン開発関係に大ハッキング攻撃を開始した中国に対し、米国からの抗議に否定もせず「米国がずーっとやっているではないか!」と、新任の若い報道官が吠えた。初就任前日の報道では中国でヒットしているカンフー番組の動画を交えてトランプに反論していた。ヒーローたちは「絶対負けない」事が有名だそうだ。
トランプと同じように、批判してきた国には必ず報復するのが中国。オーストラリアがコロナ国連調査団の入国を認めよと言ったら、牛肉を表示違反として輸入を禁止された。
最大の輸出先で30%を占めるのでかなり痛いはずだが、日本や韓国やアジアに振り分ける事で何とかなるとオーストラリア側は話す。
牛肉はさらに安くなり、日本の牛農家の首を絞める。商社はやりたい放題、政府行政は知らんぷり
循環、自然放牧的な放牧が多くに見られるように祈る、日本の原風景が蘇るであろう。 

中国はこの7年で1億人の貧困者を五百万人までに減らした。農家育ちの周首相は貧困撲滅を最重要課題として1兆円の予算を馳駆ししている。
これは凄いと感心するけど、地球上の富と知恵を全て盗んでしまおうという勢いで、投資と称する盗み行為をしっかり展開している。
歴史的には第二次世界大戦後に傷の少ない米国が覇権してきたように、今度はコロナ騒動で世界を飲み込もうとしっかり計画され実行されているのはとても怖い、これは何?

帰 農 人 2020  5/10 南方熊楠の「地域丸ごと創生論」を農政の指針として

お隣の韓国で農業政策の大転換があり、農業の「公益性を重視」した新制度が5月1日から始まった。
今までは日本と同じように、規模拡大、競争力や効率性を重視した政策だったがそれらが農村の疲弊を招いたとし、どんな小さな農家にも補助金を支払い、環境や景観保全、生態系を守り、共同体の活性化、有機推進などが守られると高い補助金が出る仕組み、いいではないか。
また農漁村の問題は国民全体の関心議題になるように努力するという、完全にEUスタンダードに舵を切った、
4月15日の総選挙で圧勝した与党民主党は「よくやっている」と65%の国民からの指示を得ている。うらやましい限りだ、でもともかく成功してもらいたい、隣が良き国になれば波風は押し寄せてくる、祈ろう。

今ドブロクの最後の搾り作業をしている。といっても蒸かし布を袋に繕い酒粕を漬物石で絞っているだけだ
今年は12月に仕込み5ヶ月間毎日かき回してきたおかげで、米が良く溶け酒粕はだいぶ少ない。後は野菜用の保冷庫で貯蔵するだけだ。
今年は2ℓのペットボトルの新品を60本購入した、高かった1本120円、「えっ、60円の水買って仕込んだ方が安いじゃん」とも思ったが、でも分厚くしっかりしたもので、なんか高級感がある。本当は瓶がいいのだが、ガスで栓が飛んだり大変だろう、EUではコルクが針金でしっかり抑えられるものを先日のコロナ報道で観た、売れないビールを配りに行く様子であった。リユースが行き届いているのに感心。
うちの蒸かし布も冬中米を蒸かし袋になり、また糸を抜かれ布に戻っていく、穴は繕う。ミシンを使うのは年に一度だけ、その都度操作に大いに戸惑う。ボビンケースの糸を確認しようとしてケースのはじを割ってしまったら、上糸が絡まり上手くいかない、他のケースに糸を播くってどうすんだんだっけ、何とかなった。またなんか縫ってみたくなっている。
翌日のラジオからみゆきちゃんの「糸」が。

帰 農 人 2020  5/03 信頼を強要するのは本当のお馬鹿さん

レバノンがヤバい、腐敗に満ちた政権に命覚悟のデモが勃発した。
「コロナなど怖がっていられない、私たちは命を懸けているのだから」と、デモの指導者が語る。その後の報道が中々見つからない、南イエメンも内戦を止める動きは微塵もない、こんな時だからこそ、外務省は働いてもらいたいものだ、抜け目なく動いている国は多い。

ドライイーストがどこの店にもない、みんなパンを焼いているらしい
「えひめAI」という「納豆菌主体」の微生物液剤を作るのに必要である。頭を抱えていたら店にドライの様に使える天然酵母が入荷するという、助かった、簡単に出来てとてもよく効く、納豆菌はエライのだ。

長男圭太が新品の軽登山靴を持ってきた。回収ゴミから内緒で拾ってきたようだ。ブランド物で1万円以上はするらしい。足を通すとちょっと狭い感覚があるが、登山靴はそのくらいがいい、掃き慣らせばいいのだ。バースディ登山に今年もくるみに誘われている、騒ぎが収まったら登ろう。
圭太は近くの水路の様子も見に来た、魚影がないと帰って行ったが、先日一人で手賀沼で釣りをしていたら、散歩中の爺さんに「釣りなんかしてんじゃない、家にいなさい」と叱られたそうだ、戦時中みたいだね、怖いね。

ニュージーランドの女性首相は国民から完全に信頼されている、みんなしっかり家に籠り、ここ数日は国で数人の感染者しか出なくなったので、一部開放が始まった、まずは子供と農家と本屋だという。しゃれている。彼女はこう言う「信頼を強要するのは愚の骨頂」と。
どこぞの国は国を愛することを強要し続け、国民を家畜のように考えている。政治や現代社会の様々な問題を子供たちが考える事を否定している。国は教育を管理してはいけない、そこを直さないとこの国はいずれ壊れる。

帰 農 人 2020  4/26 いのち との つきあいは ありがたや

うちのフナちゃんは死なない、月に一度くらい、どろどろのフィルターを洗って、時々水を足すだけ、毎朝の餌やりだけ。いい加減なのに何故か死なない。圭太が掬ってきたのは10年前。メダカも5匹、共に大きく育って立派な容姿に、田んぼから持ってきたドジョウもでかい、とても豆腐容器の中には納まりきらん。2回ほどメダカが数匹浮かんだのみで皆良く生きてる
半月ほど前、冬眠から魚たちが目を覚ました。よく動きだし、餌にも食らいついてくる、大急ぎの出かけ前の30秒の観察は朝の儀式だ。
鶏さんとの濃厚接触は5分、餌と水、卵を採る。年に数度オスが飛び蹴りをかけてくる、その時は思い切り蹴っ飛ばす、または鍋で叩きのめす、死ぬなヤバいと2度ほど思ったが、死なない。
みんなけっこう強い。猫にやられなかった3分の1の生き残りのメスたちは9羽、クリスマス火事事件も乗り越えて誰も死なない、毎日平均6個を産み続け、餌代はほとんどタダ。クズ米と野菜くずと糠にわずかな貝の粉だけだ。週2回、配達先の「松の実保育園」から18㍑の生ごみ専用容器数個に給食残渣が入ってくる、無添加の手作りに徹底してこだわり続けて40年、昆布にイワシ、カツヲだしも多いのでコッコたちは微量要素もたっぷりとっている、日当たりの悪いジメジメしたところで悪いな。もう5分、朝の面倒見の時間とれたら乾いたモミなども投げられば、もっと良い環境になんべとはわかっていても時間が割けないのだ、ごめんといつも思っているが、やつらは至って元気だ、頼もしい限りである。 
ヤギさんはオスのクンテのみ、一時は7匹ほどいたが、仲間の百姓たちに分けて、1匹だけ残したメス「ミミコ」、産まれた時母親の子宮も外にはみ出し、翌日に死んでしまった、後は縁側で牛乳で育てた、朝市でもアイドルになる。
でも坂でヒモに足が絡まって悪い体制のせいでガスを出せず窒息死、牛でも良くある事故、以後出産予定が無いままに正月3日、おおじいさんのイカロスが老衰でクンテが最後のヤギ、つぎは何にしようか、けっこう考える時がある。

帰 農 人 2020  4/19   僕にとって 二人は宝です

今日次男のイザナが彼女と結婚の挨拶に来る予定だったが中止。仕事仲間の家族に発熱者がいるそうで、仕方がない、消毒しながらマスクをして話しするのも嫌だよね。我が家初のお祝い話なので大切にしたい、いつになるだろう。
農業では花と和牛が大打撃、冠婚葬祭の自粛が花に、海外からの客の減少が和牛の消費を激減させた、勿論だれもの財布の紐も固くなった。花は世界的にダメらしくフランスでもダンプに乗せて廃棄していた。レストラン等が主な出荷先のところも大変だろうな、これらの農家への援助はあるのだろうか?
スイスから帰国したオーケストラの音楽家は政府からの援助は厚く、いつもより多い給与を受けたと聞く。 長い付き合いの仲間の音楽家たちも困窮していた。長野の大鹿に暮し全国のエコフェスティバルでトリを務めるヒッピー界の長老的歌い手のボブもひっそりとみどりちゃんと籠っている。日本の代表的シタール奏者の公朗は連れ合いでシンガーの美郷さんの看護を2年前から毎日のように続け、意思の疎通ができない美郷さんの復活を願ってマッサージ等をしてきてかなり体が動くようになってきたが、ここ2ヶ月面会もできないでいる、もとに戻るのを心配していた。
昨年から遠くへのライブ活動も介護の為できなくなり、医療費も大変。両家族とも年金はほとんどなく、本当に質素な生活を続けてきたし、またそれを誇りともしてきた。が、しかしこのコロナ騒ぎで天才音楽家たちが困窮している、彼らは私たちの宝物だ、援助お願いします。「内田ボブ」「伊藤公朗 シタール」でホームページやyoutubeなどでも演奏等が観られます。CDや本の購買と応援の言葉等をお願いします。真澄屋でも売っています、早い方がいい、今すぐに。少額でいいんです、彼らは仙人ですから苦難には強いです、でもけっこう年とったので。

帰 農 人 2020  4/13  まだまだコタツと薪ストーブはありがたい

配給物資を我先にと手を伸ばすシリア難民キャンプの女たちのキリリと開かれた目は美しかった、コロナのせいで配給が激減した家族たちへ必死の思いがあった。
EU自体が修羅場であるが、世界のスラムや難民たちがコロナに感染したら壊滅的悲劇が起こることもとても心配して援助を模索している。
ホステス達など補償はいらぬなどと抜かすアホ政治家たちはさっさと辞めさせよう。自己防衛して助け合う事しかないよ。
医療現場に完全な防護服を早く整えてくれと祈っている、看護師の麻実もエプロンが無くてゴミ袋をエプロン型に切ることで代用しているという。それはいい知恵だね。

昨夜からの雨は降り続き田んぼにはすっかり水が溜まってしまった。予期していたので数日前から大慌てで、畦塗りやあら起こしの作業を続けた。大体何とかなった、これで田植えができる。
でも2日間の晴れの間に水稲の箱苗は水不足でしんなりしていた、慌てて水やりし「ごめんね」数センチのひょろびた苗に謝った、たぶん生き返る。
弁当を持ってトラクターで田に出た土曜日は暖かく北東からの冷たい風も心地よく、霞がかかりうっすらと見える日光の男体山も頂上付近にわずかな雪後を見せ、上空には綿雲がポツリと綺麗。
ヒバリは賑やかにピーチクとさえづりながら遥か上空に上がり姿が見えなくなる。
滑空もせずひたすら羽ばたくのは辛いだろうと考えていると、オオタカが円を描きながら飛び、珍しいシギも見つけた。カラスは穿り出されたカエルを食っている。
なんとものどかだと思われるが、鳥たちの激減に悲しんでいるのだ、サギたちが全く少ない、ツバメもいない。我が農園がある新川高地の半分(120ha)が埋め立てられ、日本最大の流通倉庫群が建設されている。
早くへこたれろとの周りからの視線が痛いが、でももう少しは生き続けてやるぜと良き営農を日々目指すぞ。

帰 農 人 2020  4/06 遺伝子組み換えやる気満々の利権大好き政府 狂気

これほど有機農業が嫌いな政府は世界に少ない。
有機農家の割合は、EUでは10から30%、日本は0.5%、10年後までには3倍に増やすと審議会が提案した。10年後に1,5%、あんまりだ、何たるみみっちさ、また世界に笑われる。 
果樹は輸入品の急増で余っていたので農家の朽ちるのを望んでいたが、衰退の速さに増産への補助金をやっと出し始めた。 
酪農では今まで「規模拡大」が補助金の条件だった、家族経営の牧場が毎年1割ほ百姓を辞めている。
大きく規模拡大を続ける大百姓たちでも、補えなく足りない時も出始めたので、慌てて「拡大」の枠をおいて援助すると,やっと言った.
農機具や施設などの経費の50%は補助が出る様になる、なんとありがたいと思う、他人事ながらも嬉しい 
流山は、開発が10年単位で遅れる「農進地区」は誰も賛成しない、「調整区域」には補助金がおりない、
千葉ではあとは松戸と鎌ヶ谷にも「農進」は無い、本当にみんながうらやましく思う。

札幌のいとこのMちゃんに北海道のコレラの現状を尋ねるべく電話した。「北海道はもうすぐ収束するねぇー、知事は立派だよ、ちゃんとやってる」との穏やかな声に嘘はあるまい、安心している。
施設のお婆ちゃんと面会が出来なくなったので、孫、ひ孫一同を連れ施設の外に待ち、呆け婆ちゃんを窓の所まで連れてきてもらい「ばーちゃん、、げーんーきー」と子供らの大声で対面したという、なんとも「北の国から」その物のシーンである。
このコロナ騒ぎの中、美しい物語もいっぱい産まれているよ、それにどこの国の人も皆同じ地球人の仲間だとの思いが世界に広がった事は間違えない。 
でも昨日秋田のマサの兄貴が死んだ、葬式には来ないでとの要望、まだ、町にはコロナが出てないそうで、千葉は汚染物質、お盆にでも行くしかないな。