百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2017 8/28 秋の入口は冥府魔道

甲子園が終わり、稲刈りが始まった
一気に秋の気配、日没も早くなり、夕刻の作業ではヘッドランプがかかせなくなった。
2回目に取り入れた籾の乾燥がもう少しで終わる、狭い借家の敷地内でごーっとうるさい乾燥機は夜は動かせないので稲刈り、乾燥、籾摺りの3日サイクルで稲刈りは進む
その隙間の時間にどう畑仕事を切り盛りするのかに頭を費やす、丁度数日前から10日間のインターシップの学生が入り中々働いてくれてありがたい。
来春関西大学を卒業後イオンの農業部門に就職予定で、ずっと野球をやっていただけに体力もあり話も合う
何より女性陣に迷惑をかけないのがありがたい。そこだいじなとこ。

以前知り合いの爺さん失踪事件があり、数か月後うちの畑横の水路で浮き上がり発見された。
8月2日70過ぎのS婆さんが朝ザルをもって外に出たまま帰ってこず、翌日20人位の警察の人が捜索したが見つからなかった。少し痴呆もあり以前うちの畑のそばで倒れこんで救急車騒動になった事もあり、家の周り数百mが活動範囲だと言われていた。「お宅のハウスの中なんかで倒れてねえか?」と聞かれたりして、草が生い茂った畑作業なんかはいつもなんか嫌だった。
22日、20日後に発見されたのは5㎞ほど離れた橋のそば、草狩りの作業員が発見した。土手関係者にザル婆さんの話しはいきわたっていたので、まずザルを発見し、でも一部白骨化した遺体を刈ってしまったらしい。
ともかく、家族や部落は一安泰、おれも、でも、S婆ちゃんはザルを持ちながら何を思いひたすら土手を歩いたのだろう、なんで死んだの??・