百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

2018 3/25  霊柩車に親指隠すの終わりだね

田はまだ雪景色、まだ50㎝の雪に田畑は埋もれていた。
婆ちゃん(マサの母)の弔いに家族4人で駆けつけた。春分の前日の昼に急に亡くなり、看取ることはできなかったが納棺には間に合った。
顔にしわは無く、頬には紅を差したように赤みがさし、白髪の根元には黒い毛が。まだ生きる気満々、でも身体はしっかり冷たい。
90才、寝たきりになって2年、でも食事はベットから降り背を伸ばして食べていたそうで、数日前からテレビを見なくなった位で急な死に、皆驚いていた。 

二日間家族や部落の人たちと話しまくった。秋田弁のシャワーをたっぷり浴びた。
婆ちゃんが亡くなったら、秋田との縁は薄くなるだろうと覚悟していたが、家族や部落の人たちに親しみが増し、また会いたいなとの気持ちが持てた。
婆ちゃんの引き合わせだね、感謝。

流山では冷たい雨の二日間、秋田は崩れず、真っ白な秋田富士の鳥海山が神々しく、夜は流れ星も見た。
御馳走や外食はどれも感慨無し、焼き場で出たおにぎりと姉さんが焚き誤った固いご飯とみそ汁が美味かった。
49日まで毎週「ふだらく」を部落の人たちと唱える。
 
八番 大和の国長谷寺 いくたびも 参る心は長谷寺 山も誓いも 深き谷川  と西国三三ヶ所の寺を巡り、最後は下野(しもつけ)念仏で終わる。約30分。
帰りの車中、くるみが運転しながら「爺ちゃんの時は面倒に思ったけど、今回は良かったよ」とのこと、雨の常磐高速、午前2時ごろ、南相馬を過ぎたあたり。