百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

2018 11/10 圧死にはかかわりがねぇことで 紋次郎

戦後10年築の木と紙と土で出来た古しい2階家の借り住まいも30年になる。
引っ越すとすぐに薪ストーブを設置し、次に鶏小屋を建てた。
材料はもらった廃材、貧乏の極致で基礎にするブロック等も買えなかったので今は下部の木材はかなり腐っている。
まわりの壁板も補強の連続でどこに隙間があるかも判明できないありさまなのでリフォームした。
壁を取り払い、腐った梁などを取り替え、タヌキたちが壁下を掘り入れぬように厚めの板をぐるり、深くまで設置し、丈夫な板で壁も作り、アオダイショウも入れぬように穴を埋め、金網の部分も弱い所を補強した。
板も釘も全て廃材なので1円もかからなかった。
「完璧だ、これでヒヨコが安心して入れられる」とマサに豪語し、入れて2日目の朝、奥で一塊になっていた。
昨日は足元でついばんでいたヒヨが怯えて近寄ってこない
数えた2羽足りない、小屋を総点検したら金網の一部が広がっていた
弱っていた釘の部分を白猫が必死に広げたのだ。
すぐに修正し、店にいる仲間を入れた。怯えて動かないヒヨたちの気持ちを早く和らげてやりたかった。
だいぶ大きくなってきたので、菜っ葉もみじん切りにせず放り込んでおき様子を見た
体温調整もだいぶ強くなったと思い、ダンボール小屋の中の保温用電球も昼は消した。
昨日は小雨であったがさほど寒く思われなかったので畑から帰ってから電球を付ければと、帰って除くとダンボール小屋の外に全部が固まって寝ていた。
翌朝そこに2羽の亡骸があった。
「圧死」だ
よくある事例、ごめんなと埋めた。