百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2019 10/13 なんだか映画の「台風クラブ」

最大級の台風がピンポイントで向かって来るのを待つ一日、なんとも言えない緊張感の中、朝から一時間ごとに進路や予報をチェックしながらずっと読書三昧
三国志第十巻」と「敗戦 野菊をわたる風(吉田直哉)」2冊をじっくり読めた。
2千年前に10万人づつの軍隊が戦い、長雨で兵糧がつき撤退する様子や焼夷弾の中を逃げ惑い、一年前まで暮らしていた長崎の天主堂付近の同窓生たちの原爆死などを読みながら、台風なんぞ屁みていなもんだと思いながらも、到達の8時9時をしっかり見据えている。
ハウスは風が吹き込まない様に、穴をふさぎ、紐を閉め、濡らしてはいけない物はしっかり覆った。後は祈るだけだ。台風が数十キロ以内の東側を抜けていくのが一番怖い、通過後の吹き替えしが凄く暴れる、昼ごろから予想進路は少し西側に、おっ、いけるかも。
でも家の中の雨漏り箇所はだんだん増えてきて、5,6個のバケツや鍋に水が溜まってくる。「映画の中の貧乏長屋みたい」とマサはなんか楽しそう、夕方には軒下に設置してある二百から百ボルトに変える機械ののコンセントがショートし、冷蔵庫やテレビ等の大事な物は別配線に写した、その後地上デジタルの映像が段々悪くなり、夕方にはみれなくなった。
屋根の上のアンテナが倒れたのだ。BS放送で予報は解るが、詳しい情報は得られない。仕方がないので読書に打ち込める変な日だ。
通貨前後のかぜの一吹き一吹きに耳をそばたて、大被害はないと確信して寝た。
三棟のハウスのビニールはめくれ上がったが、びりびりに切れてはなくすぐに何とか修繕できた。配線も屋根のアンテナも修繕できた。野菜たちも雨風に叩かれけっこうボロボロだ、でも立ち直れるだろう。 
昼飯を作っていたら農協の職員から電話があり被害状況を調べているという、「写真撮って被害届出しておきますね、たぶんでないけど」、農協さん
なんだか偉い。