百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2019 12/3 仲間たちの もがきと栄光

「明日、出産の兆候が無かったら、子宮口を広げて様子を見て、促進剤投与にかかるそうで」と、翌日の遅刻の相談を。
まだ予定日より1週間しか経ってはいない、せっかちなマコトがアヤッペを懸命にサポートし、妊婦の焦りはないと聞く。ああ、もう数日でも待ってやれればいいのに、と思う。

明日は誠が休んでも、4日間の研修できている大三の優香姫がいる。平安期の美人の顔を持ち、はきはきとしたお嬢様、夕べ宮崎の都城から遊びに来た圭介は「このビールうんめえ」と、我が秘密基地「新潟の有機ビールのサーバーから注ぎ入れたジョッキを片手に、優香ちゃんに盛んに話を投げかけていた。
はえらく燃え、懸命に世の中を探り、自分に出来る事を探している
月刊誌にコラムを書き、3千円を貰っている、「えー、一年でなん万、すごいすょねー」、貧乏の中で笑っている。
月に1,2度九州内で開催されているエコイベントに行き、1300円のランチセットを27に販売するという、圭介と再婚した彼女は料理のセンスがあるらしく、習志野高でゴールキーパーをやっていた優れた知力、体力で自信をもって誇らしく生活を築いている姿が頼もしい。
「なんで来たの」、「自分に死を感じて、挨拶しておかなきゃ」だって、腹に凄い痛みを感じ、仲間の整体師からも気御付けろと言われていると言うが、ビールをジョッキで十数杯飲んでたと聞く
元気だし、生き続けたい意思も解る、艶のある黒々とした伸び放題の髪と髭に命の輝きを見ていたら「早く真っ白になりたいっすよ」と、彼は良き族長たちを憧れている、俺もそうだった。そんな奴が簡単に死ぬわけがない、39才、一番エネルギーが燃え盛る太陽のような年代
これからの彼の動きが楽しみだ、いつか九州に仲間たちの畑を訪ねたいものだ。
彼はでかい竹かごを背負い空港に向った。