おにぎりを握って家を出たのは、2日朝4時、コジとくるみと3人道中、甲府のシタール演奏家公朗の家を目指す。
7時前に遠望が利く公園で日の出を待つ。正面には富士、右手に南アルプスの山々、朱色に染まる変化の後まぶしすぎるご来光、感動の中8時過ぎに公朗の家に着くと帰省している長男家族が迎えてくれたが、起きたばかりでぼうっとしていた。すぐに乾杯し勝手にどんどん飲んだ。残ったサケとスジコのおにぎり、かまぼこ等にチビどもは大喜び、お年玉を渡したら「これってのび太がもらってたやつ」と姉ちゃん、人生最初のお年玉と母ちゃん。
記念写真を取り、チビども大喜び、昼前に美郷さんの病院に行くことが決まり、その前に昇仙峡にある金桜神社に参拝、石段は333段あり、3大霊場である立派な神社に大感謝
家に戻り病院へ、片道20分の山道を公朗は毎日通う。酒臭い俺たちは、開放型の明るい病室に。
いた、美郷さんが寝ていた。目は開いて手も動く、握りしめた手の握力も変わる。公朗は美郷さんが歌っているCDとかをいつもかけている。
同じような病状の年よりの6人部屋、適度な音楽は良き効果がありそうだ、どうしても筋肉が緊張するからと毎日揉みほぐす、1年半前は何も全く動かなかったらしい
よくもここまで回復させたもんだ、点滴を拒否し3食の流動食を続けているのも良いみたい。何かの動きで意思表示を確認できるのもそう遠くない気がする。
公朗の新しいCDを聞いた、一音一音に気持ちが入り、深く豊かなラーガを奏でている。毎日長時間の練習も欠かさない
美郷さんも40年以上「野口整体」を学んできた、公朗にも様々な技術が蓄積されている、演奏するように心をこめて看病を続ける公朗に祝福あれと祈るだけだ。