百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2021  5/23 やっぱり神様は面白いことをたくらんでくれる

帰 農 人 2021  5/23
   やっぱり神様は面白いことをたくらんでくれる

 朝仕事を終え店に行くと娘たちが待ち受けていた。ハイと熱いタオルを渡され顔を拭けという。さすがに今日は久々に顔は洗ったと言ってもスルーされ、首を拭かれ、さらに髪と髭を櫛を入れられ整えられ、燕尾服を差し出された。燕尾服を着た姿を見て圭太はチャップリンだと笑っている。 
そうイザナとサラサの結婚式に家族みんなで阿佐ヶ谷神社に向かうのだ。 三男桃太の彼女ミヤビとは初対面。初めて着物を着てもじもじしている、車中彼女と色々話した、とても聡明な台湾人。コロナで母国に行けないと嘆いていた。 

 阿佐ヶ谷駅近くの神社はけっこう立派。敷地は近所のお諏訪様と同じくらいで、本堂の手前に立派な能楽堂があり、そのまえの芝の上に椅子が置かれ両親族が並び座る。後ろで多くの参拝客がいる中、式は始まり三々九度や指輪など済ませて本殿に移動、後ろで参拝客の拝銭と柏手を聞きながら式は進む。慣れないスマホで写真や動画をとる。主役の二人は演劇人であり立派に役を楽しんでいる。サラサの母の母は八九才。現役時代は黒柳哲子などとラジヲの声優をこなしたという。杖をついて大変なのに、涙を流し、私もと写真を取り合う中に入りたがるチャーミングさを見せる。芝居仲間も十数人来ていたが、写真を撮ったら皆解散、飲み会はできないのだ。

店に帰り、家族らで手巻き寿司。結婚式お疲れ様会と合わせて俺の二七日の誕生日会も一緒にやってくれた。俺は六二才になるらしい。
実は数日前に娘二人から誕生日祝いとしてジョンレノンの未公開音源の新アルバムが手紙と共に手わされていた、それもレコードだ。40年ぶりに新品のレコードを手にし胸が躍る。まずはプレーヤーの掃除をし、片面づつ楽しんでいた。ジョンがビートルズを離れ一人のロックンロラーとして新たな世界を探し求めていた様子が美しい。レコードだから、ライナーノーツもあり、写真も多く、ポスターなども入っている。家などで録音された演奏はまるで野菜を育てる様な愛と葛藤が感じられ、とてもジョンが身近に感じられる。ジョンは叫ぶ、神もビートルズも信じない、ただ俺とヨーコがいる。