百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2020  5/10 南方熊楠の「地域丸ごと創生論」を農政の指針として

お隣の韓国で農業政策の大転換があり、農業の「公益性を重視」した新制度が5月1日から始まった。
今までは日本と同じように、規模拡大、競争力や効率性を重視した政策だったがそれらが農村の疲弊を招いたとし、どんな小さな農家にも補助金を支払い、環境や景観保全、生態系を守り、共同体の活性化、有機推進などが守られると高い補助金が出る仕組み、いいではないか。
また農漁村の問題は国民全体の関心議題になるように努力するという、完全にEUスタンダードに舵を切った、
4月15日の総選挙で圧勝した与党民主党は「よくやっている」と65%の国民からの指示を得ている。うらやましい限りだ、でもともかく成功してもらいたい、隣が良き国になれば波風は押し寄せてくる、祈ろう。

今ドブロクの最後の搾り作業をしている。といっても蒸かし布を袋に繕い酒粕を漬物石で絞っているだけだ
今年は12月に仕込み5ヶ月間毎日かき回してきたおかげで、米が良く溶け酒粕はだいぶ少ない。後は野菜用の保冷庫で貯蔵するだけだ。
今年は2ℓのペットボトルの新品を60本購入した、高かった1本120円、「えっ、60円の水買って仕込んだ方が安いじゃん」とも思ったが、でも分厚くしっかりしたもので、なんか高級感がある。本当は瓶がいいのだが、ガスで栓が飛んだり大変だろう、EUではコルクが針金でしっかり抑えられるものを先日のコロナ報道で観た、売れないビールを配りに行く様子であった。リユースが行き届いているのに感心。
うちの蒸かし布も冬中米を蒸かし袋になり、また糸を抜かれ布に戻っていく、穴は繕う。ミシンを使うのは年に一度だけ、その都度操作に大いに戸惑う。ボビンケースの糸を確認しようとしてケースのはじを割ってしまったら、上糸が絡まり上手くいかない、他のケースに糸を播くってどうすんだんだっけ、何とかなった。またなんか縫ってみたくなっている。
翌日のラジオからみゆきちゃんの「糸」が。