百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

2019-01-01から1年間の記事一覧

帰 農 人 2019 12/20 一筆啓上火の用心 人を泣かすな 畑肥やせ 

帰 農 人 20112/20 一筆啓上火の用心 人を泣かすな 畑肥やせ 昨年のクリスマスの真夜中、鶏小屋の火事があった、育苗のダンボールハウスを鶏小屋の中に入れ、外気にならしていた頃で、ダンボールの中に溜まった鶏糞が熱を持ち自然発火しダンボールから小屋に…

帰 農 人 2019 12/15  人生バラ色は 日々の中にちらほら

土曜日の直売所祭りでは餅つき係、90の婆ちゃんとその娘ととのチームだ。 今年は小豆がよくとれたというと、「晴ササゲに雨アズキ」とすかさず婆ちゃんが常套句、昔は祝いや祭事には赤飯やぼた餅などが付きもので、女たちが栽培した。誰かが「あんこに味の…

帰 農 人 2019 12/3 仲間たちの もがきと栄光

「明日、出産の兆候が無かったら、子宮口を広げて様子を見て、促進剤投与にかかるそうで」と、翌日の遅刻の相談を。 まだ予定日より1週間しか経ってはいない、せっかちなマコトがアヤッペを懸命にサポートし、妊婦の焦りはないと聞く。ああ、もう数日でも待…

帰 農 人 2019 11/23 へっぴり腰のエリートたちに世を任せるな

免許を所得して以来、初めてバックホー(穴を掘る重機)を操作した。長芋を掘り出す為だ。短径の掘りやすい長芋を植えたのに、60cmを超える芋が多く、4,5本掘るのに1時間位かかる、 年末を控えた忙しいこの時期にそんな悠長な事はしてられないし、重…

帰 農 人 2019 11/15  尚さん 来年もよろしくね

歌う弓さんのかかとはほぼ浮き上がっていた。気功的技術を駆使して天地の波動をを歌声にしている…やはり巫女さんだ。 ハウスの中に畳表を敷き詰め、周りでは竹かご作りに手を動かしながら聞く人その他で百名位の人が聴き入っていた。何といっても「いつもな…

帰 農 人 2019 11/08  おでかけって いいね

またまた銀座に行ってきた。 今度は写真展、40年前まらのお客さんでもある笠島女史は、もうプロのカメラマンだ、よく畑を写しに来てくれる。 流山の仲間たちとの共同個展で那須にある農園に嫁いだルミちゃん達の5枚の写真があり「帰農人」とテーマされて…

帰 農 人 2019 11/03 「水俣」は生きている

今夜は、寒くない。冷えてきたなと、毛布を巻きながら本を読んでいたが、丁度よく隣の家の解体が始まった。 解体屋のにいちゃんに「角材はみんなもらうよ、軽トラ置いておくから乗せといて」と、最初から話はつけておいた。 それを畑に運ぶこと4回、あと1…

帰 農 人 2019 10/28 竹わら講習会 あと少し空きがあります

中々畑の水が引かない。根菜類は腐らないか、根腐れも心配、ともかく仕事がはかどらない。 被災地に比べればまだまだ仕事ができるだけ幸せだ。全然秋を楽しめないが、長雨はよくある話だ。来月の竹細工講習会で木村弓さんのライブで使う電子ピアノを探してい…

帰 農 人 2019 10/13 なんだか映画の「台風クラブ」

最大級の台風がピンポイントで向かって来るのを待つ一日、なんとも言えない緊張感の中、朝から一時間ごとに進路や予報をチェックしながらずっと読書三昧 「三国志第十巻」と「敗戦 野菊をわたる風(吉田直哉)」2冊をじっくり読めた。 2千年前に10万人づ…

帰 農 人 2019 10/05 ネット流通革命、なんかのれん

数日前に晩生の黒米を干し上げた。あとはそれを脱穀し籾をすれば今年の稲刈り作業は終了する、はずであったが、もち米の中に黒米が多く混入、間違って餅の中に黒米の苗を補植してしまったのだ。 試しに手で取り除いてみたが、相当に手間がかかる。識別選別機…

帰 農 人 2019 9/29   カードレスは新たな消費税

いよいよ消費税が上がりカード決済には1年間5ポイントが消費者に還元され、レジ等の買い替えにも補助金が付き、キャッシュレス社会が大転換するのかなと思っていたが、そうではないらしい。 カード決済で消費者にはポイント還元されるが、格店舗は2.3%…

帰 農 人 2019 9/23 ぼおっとした国だね 日本

先日やっと東金のコジから連絡が入った。電気は来たが電話線がまだで、携帯を持たない彼は借りて連絡をしてきた。 心配の稲刈りは終わったらしい、一安心。 こんなに首都に近い地域なのに国も県も状況把握、初動体制があまりにも遅かったことに被災地では爆…

帰 農 人 2019 9/15 竹ワラ細工は10回目、良き出会いを

台風が去った2日後から稲刈り開始、その時すでに周りの9割以上が終わっていた。みんな慌てて取り込んだのだね 懐かしい人たちの顔も見れず、ちょっと寂しい。順調に進み半分は終えた。 多大な被害を受け電気も水も燃料も無い中悪戦苦闘している千葉の百姓…

帰 農 人 2019 9/08 本当の百姓は命の守り人

明日から女子高生が来る、5日間の農業実習だ。 中学生の頃はトリマーにあこがれていたが、園芸課で作物を育てる仕事がしたいと変わったそうである。 世田谷の高校だというからちょっとびっくり、昔から世田谷は命の文化を育んできた。子供たちをどう遊ばせ…

帰 農 人 2019 9/01  同じ命日のなべさんと美鈴さんからのプレゼント

左右のこぶしにBOWとARROWの入れ墨がある。 高校生の頃暴走族で暴れていた時入れた、意味は弓と矢、今、彼は日本山妙法寺のお坊さん、佐藤上人49歳、現在カトマンズ近隣の山中に仏舎利塔を建てる責任者として活動している。 今年はガンジー誕生1…

帰 農 人 2019 8/24 .むき出しの欲望って醜いね、慈悲がない

早朝、江戸川の河川敷に花火の玉のゴミ拾いに行く。商工会員としての仕事だが、他の会員の姿がほとんど見られなくなった。 職員と役所の人ばかり、うちと弟の家族は子供らが多いので昔から遊び感覚で参加してるのでいつも10数人、弟の孫らも参加してるので…

帰 農 人 2019 8/17 文明の極致は原爆、払いとるのは文化

新築中の「フーカフェ」では、職人のお盆休み中、仲間たちで壁塗りをしている、娘たちが手伝いを楽しんできたようだ。 下地を縫塗り、漆喰をその上に塗るそうだ。下地は珪藻土のようなものに炭の粉と酵素を混ぜたものだという。麻織物の職人としてかなり腕を…

帰 農 人 2019 8/12 大きな国は文化を殺し続ける

米の在庫は7月に無くなった。さすがに自家用は残し、今最後の袋を精米している。 田んぼの稲は穂がきれいに出て、日々だんだん垂れ下がってきた。お盆が終われば稲刈りはもうすぐだ。 この時期から急速に大きくなる雑草が「ネムノキ」だ。ほっとけば大木に…

帰 農 人 2019 8/03 弱肉強食が世界の趨勢、その因果はどこに

高1の今頃地方予選を終えた野球部にまとまった休日があり、初めて登山を試みた。 まずは上高地、北杜夫が書くウエストン碑の話しをもとに、昔の古道を経て穂高を仰ぎ見たかった。 従妹に二人の登山愛好者がいたので情報や装備などはすぐに揃う。穂高を仰ぎ…

 帰 農 人 2019 7/27  市民が世界を見据えて、街人同志で助け合う世界

くるこ(長女のくるみ)が読んだ本を回してくれた。 ブレイディみかこ著「僕はイエローでホワイトでちょっとブルー」という出版されたばかりの本だ 英国在住のみかこさんが中学生の息子の日々を軸に学校や町の様子を綴ったもので、現在の英国の様子が良く書…

帰 農 人 2019 7/20 地域は瀕死だが まだ生きとる

商工会の平和台支部の総会が7月末と決まり、会員82名などに配る総会資料作成に半日を費やした 製作費として5千円もらえるがインクで2千円かかるので、割りがあわない。 でも数十年ほぼ固定され逃げられない役員10名は それなりに我慢しながらやってい…

帰 農 人 2019 7/15 みんなえらいなぁ、頑張っとるなぁ

仲間が主催している自主上映映画「コスタリカの奇跡」という映画を見てきた。 南米コスタリカ、幸福度1位か上席、世界の軍備の縮小に積極的に発言し、国民も政治世界情勢をよく理解し、素敵な指導者とは酒杯をあげ、腐ったやつらはこき下ろす。 なんともう…

帰 農 人 2019 7/07 なぁーんみょうーほうーれんげーきょーうー

「妻はあと数日の命です」と40年間八百屋仲間として日々付き合ってきた「八百屋 旬」の香取さんから電話があり、すぐに見舞いにいく。 2週間前から床に臥せてはいたが至って元気であり、1時間近く手を握っていたが、その手の握力はしっかりし、この所眠…

帰 農 人 2019 6/30 犬死に

1年に1度だけ大晦日に髪を切りに行くようになって何年になるのだろう。店の3軒隣に気のいい兄ちゃんがやっている床屋に行く。 仲の良い同級生と話している様に、いつも気持ちのいい会話が楽しめる。マサや仲間たちも利用していた でも先日急に死んでしまっ…

帰 農 人 2019 6/23 こ寒い梅雨、還暦のちゃんちゃんこがありがたい

地方出版社のパイオニアである流山の「崙(ろん)書房」が来月に閉店する。 2代目社長の小林さんとは真澄屋立ち上げすぐに知り合い、古い仲間だ 「流山百姓日記」も、店のチラシに毎週書いている「帰農人」というコラムを、南流山にあった美味い酒とジャズ…

帰 農 人 2019 6/16 山は延期、29日に待つ楽しみに感謝

朝仕事を中断し、BSで「おしん」が始まる前に朝食につく、「今日一日、皆、良き日をおくれますように、お導きを~」などととぼそぼそ言いながら、常に自分の心がけの低さを思い返す。 忙しさにかまけてみんなとちゃんと向かい合っていないじゃないか。先日…

帰 農 人 2019 6/09 梅雨はとても素敵な季節だ

待望の梅雨入りである、先日までの熱さに猿股に薄手の上着の完全夏型の容姿であったが、日が遮られると、熱波に順応した身体が20℃でも寒く感じ、股引きを重ね、綿入れを羽織るまでになる、ビールより熱燗が美味い。 七月の終わりまで梅雨が続いてほしいと…

帰 農 人 2019 6/03 還暦はすがすがしい、山でも登るべ

借家から数十m先に昔の野馬土手があり、大木が並んでいる。 丁度テレビの電波が来る方で葉が茂ると地上波の受信状態が悪くなる、増幅器などで凌いできたが、もう数局は完全にダメ、大木は神様なので文句は言えない。 そこでケーブルTVを申し込んだ、ネッ…

帰 農 人 2019 5/25 水路で死んだ鯉の上に亀が乗っかっていた

2日前までコタツに豆炭を入れていた、2個だけだけど。 田んぼの除草機「アメンボ号」をかけた後、潰してしまった苗などを補植する作業が数日続き、数年使ったぴったり長靴にも穴が空き、足は小半日水に漬かる、けっこう冷える足にコタツはありがたかった。…

帰 農 人 2019 5/19 こんなに雨がない春は初めて

もう地温が15℃になり、育苗にも保温の手間が無くなった。 昼過ぎ23℃であったが、久々に仕事が少しゆっくりできたので、3時過ぎまで読書と昼寝。 久々だなぁ。午前に続き田植え10日目の除草作業、アメンボ号でつぶつぶと発芽したてのヒエやコナギなど…