百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

2018-01-01から1年間の記事一覧

2018 12/24 クリスマスに焼き鳥とは

「鶏小屋が燃えてるよ」と貝人に起こされたのは、今朝12時を回った頃。 炎が屋根をぶち抜きめりめりと音を立てていて、こりゃヤバいとバケツに水を汲み貝人に渡し、数十杯かけ続けたら火が弱まった。 長いホースを捜し、丁寧に沈下。ヒヨコたちは手前の網…

2018 12/08 もう正月の匂いぷんぷん

久々の雨の朝、ピヨピヨにの餌やりに行ったら高い所に一塊になって怯えていた。 一羽が細い板の間に頭を突っ込んで泣き騒いでいた。引っ張っても外れない、やっとこで少し広げ、強く挽きぬいた。首筋はこすれて血がにじんでいたが、きょとんとした顔で歩いて…

12/02 カードで5%バック 絶対いやだ

一月半前に卵大であったヒヨコがソフトボールの大きさを越し、鶏舎の中を走り回っている。雄鶏は頭に赤い線が出てきた、トサカだ。 葉っぱ物は大好きでコンテナ一つ分をほぼ食べつくす、まだ茎の太い所は残っているが、水菜などを刻んでやった頃に比べると世…

2018 11/24 みんなぁー 那須と遊んでみませんか

高速が那須にさしかかる頃からようやく紅葉らしき様子が現れてきた。 でも暖冬で皆ぼやけている。 小さな結婚式場の手前の県道の脇には銀杏が鮮やかに黄色い葉を散らかしていた。チャペルに入場してきたナスカレーは勝新太郎の様に凛々しく、ルミちゃんとき…

2018 11/16 畑が神社になる準備

間口5m、奥行40mのハウスに畳表を敷き詰めた。いよいよ明日、明後日は竹ワラ細工講習会。 本物の竹職人でありヘンテコな民俗学者の尚さんも70才に手が届くというので、旅立つ前に少しでも多くの人たちとの出会いをと始めたお祭りも9回目、2回目の年…

2018 11/10 圧死にはかかわりがねぇことで 紋次郎

戦後10年築の木と紙と土で出来た古しい2階家の借り住まいも30年になる。 引っ越すとすぐに薪ストーブを設置し、次に鶏小屋を建てた。 材料はもらった廃材、貧乏の極致で基礎にするブロック等も買えなかったので今は下部の木材はかなり腐っている。 まわ…

2018 11/04 昨日から豆炭炬燵、冬の始まり

サウジ王室がトルコでのジャーナリスト暗殺事件で連日大きな非難を浴びせられ、ニュースを賑わしている。 一番声がでかいのがエルドワン、批判勢力やジャーナリストを徹底的弾圧し強権の限りを尽くす彼が、法の秩序や報道の自由及び人権を越えサウジを非難す…

2018 10/27 もう少しでなくなるよ 日本

「豚コレラの為中国からのワラの輸入停止」だそうだ。牛のエサだ。 2割は輸入に頼っている。ほとんどの稲作農家にとってワラは邪魔者扱い、 分解のしにくいワラは夏の初めに発酵ガスを大量にだし稲の根っ子を痛めつける。 ガスを抜くため7月は水を幾度か抜…

2018 10/20 ぴよぴよの 声添い寝する 秋の夜

「産まれましたぁ」と電話が入ったのが16日の昼過ぎ、翌日の夕方、孵化場のある東金の百姓のコジが34羽のヒヨコを届けてくれた。 数年前までは柏支店までの配送が出来たが、今は生き物の配送が出来なくなったので、丁度米を運ぶ予定があったコジに日を合…

2018 10/14 読書引きこもりおじんの行く末はいかに

台風で破れたハウスのビニールを朝一番でJAに注文した。 「被害を見に行き、寸報を計る」と言いだすのを「ともかくこの寸報ですぐに注文してくれ」と押し切ったのが良かった。そのビニールは10日で届いたが、数日後に注文を出したものは製造工場もパニッ…

2018 10/07   曲がったネギは立ち上がった

綺麗な、まっ赤に唐辛子を干し切れたことがない。内側や下の方、つまり早く実のなった順に赤く熟れていく。全部が赤くなってから、株ごと切って干していたが、すでにその時は熟した赤みが陽を浴び過ぎ色あせていた。 きれいな唐辛子を取りたいなと思っていた…

2018 9/29 静止する 秋よに電気 ひきぬかん 

「雨で仕事ができませんねぇ」とよく聞かれる、「雨でも雪でも、毎日収穫、ハウス内の仕事も沢山あります」と答える。 「晴耕雨読」とも粋に応えたいが、安給料で週1の休みで働くような若いスタッフを抱える中で、休日の変更なんて申し訳なくて、せめて月6…

2018 9/22 第9回「竹ワラ細工講座」やりますね

軽トラは3台ある。うち1台はほとんど畑用なので車検も保険もない 昭和生まれのオンボロだけど動くのでありがたく使っている。 ただラジエターに大穴があき15分も走るとオーバーヒート寸前になるのが厄介。 産休明けでキノちゃんが復帰したので新しいのを…

2018 9/15 日本中ふわふわ

98%の稲刈りを終えた。草が多くコンバインでは刈り取れない部分が少し残る。 あとはバインダーで刈り天日で干すのみ、やっと軽トラに積んだグレインコンテナ(籾を運び、モーター付きでホースを繋ぎ乾燥機に張り込む大変便利な機械)を半月ぶりに降ろした…

2018 9/08 清涼飲料水は輸出農産物か?

少しでも早い電力の復旧を祈っている。乳牛は毎日搾乳をしないとすぐに乳腺炎になる。 毎年10%弱の離農者が続く中、規模拡大で補ってきた酪農家たちは電気が無ければお手上げだ。 最近天災が続く北海道で非常用自家発電の設置も増えてきたが、ない所には…

2018 9/01 数百年の亡霊が今を作る、オラたちもまた

沖縄返還交渉時、大問題として核兵器撤去とベトナムへの出撃拠点の中止があり、港や飛行場、水源地などからの撤退など基本的な事さえも米国は拒否しづけていた。 その交渉の最前線で戦い続けた外交官「千葉一夫」を描いた映画「返還交渉人」を観てきた。 米…

2018 8/26 暑さで蚊もハエも隠れ、セミも静かだ

一週間ほど涼しい日が続いた後に昨日から続く猛暑の復活はとても応える。午前の収穫を終えたら4時までは扇風機の前で裸でゴロゴロ それでも体のあちこちがつる、まさに百姓殺しの夏だ、 全国で百姓婆ちゃん達がけっこう死んでる。直売所で顔を合わせるS婆…

2018 8/13 お盆はやっぱりお盆だ

今日もステテコからシャツまでびしょ濡れだ。 首に巻く冷汗タオルも汗を吸い何度も搾り落とす、乾く時に熱を奪ってくれるタオルは役にも立たない。 いつもの夏ならこんな日は数えるほどしかないが、今年は延々と続く。 昼の休み時間を多くして対応しているが…

2018 8/06 カンパを増やさなくくては

戦乱が収まらない中東の戦地で国境なき医師団のスタッフとして看護師のユーコが過酷な状況の中、地雷や空爆でズタズタになった人たちや栄養失調やコレラ、レイプ、または銃で撃たれた人などを懸命に医療援助を今日も続けているだろう。 「紛争地の看護師 白…

2018 7/28 ありがたきおしめり

台風のおかげで明け離れた家の中を東風が吹き更けてゆく。 極楽の中ちびちびと酒を飲みながら一日を過ごした。 朝市も直売所も中止、久々にのんびり。 乾ききった田畑に十分な雨が降りそそいだ これで人参の種が播けるし、太陽熱マルチも設置できる。残渣や…

2018 7/21 久々のデート

中々普通の映画館では観られない問題作や地味だが深みのあるもの、政治的作品や古いフランス映画などを楽しめるのが柏の「キネマ旬報シアター」だ。 丁度調べようとした日に、昔からお世話になっている「朝日レスカ」I女史からシアターの上演パンフと期限切…

2018 7/15 本の次は映画だって、いいんでない

戻り梅雨の気配は完全に無い、真夏に突入だ。 最初の数日間は軽い熱中症、一日中だるかった。 1週間してようやく身体が慣れてきたが、午前中の収穫作業がつらい。 湿度が多く風が少ないからか、時々木陰でひと休み、ぐしょぐしょに濡れた服で、昼飯用の肉や…

2018 7/08

数日前は非常に冷え込み、慌てて厚い股引きをはき、夜は半身浴で冷えをに対処した。 さすがに翌朝の収穫は異常にオクラ、キュウリが少なかった。でもすぐに虫暑さが戻る。 この急激な変化の下、西日本では広域で豪雨による災害が続き、100人以上の死者が…

2018 7/01 半新年 おめでとうございます

6月7月は一年で一番野菜が収穫できる時期だ。 トマト、キュウリ、ナス、インゲン、オクラにズッキーニなどがバカ採れし、売りさばくことに頭を悩ますのは毎年の事。 定植数を減らしたらピークの前後が足りなくなるので頑張って売りさばくしかない。 どうし…

2018 6/25 雪降るように蝶が舞う

キャベツ畑に収穫に入ると、無数のモンシロチョウが舞い上がる、それはもう雪の降るようだ。 1玉のキャベツに数十匹の芋虫が食い荒しているのだから、莫大に増える。 春夏は虫よけにネットは必需遺品だがわずかな隙間をやつらは見逃さない、その恐ろしさを…

2018 6/17 一番陽の強い時の雲はありがたいのだ

今年も空梅雨かなと心配していたら、一転して梅雨寒。仕事上がりにまずはビールではなく熱燗。 晴れ間が続かないので玉ねぎの収穫が難しい。 うまく乾燥させないとみんな腐ってしまう、これから連日の雨予想、ここ二日間の雨無日は見逃せないと収穫に踏み切…

2018 6/10 いすみの給食の米は無農薬

帰 農 人 2018 6/10 いすみの給食の米は無農薬 昼前に30℃を越へ、湿度も凄い。 ハウス内のキュウリとインゲンを収獲してたら、ちょっと息苦しくなり今日はやばいと、昼前に上がり、図書館へ。 読書に昼寝、その後ちょっと仕事して早や上がり、楽しい休日の…

2018 6/03 なにか来る予感。60を前にして

この前の日曜日27日に59才になり、後10年、20年を真剣に考える時を覚悟した。 圭太、桃太、麻実が来てくれ、恒例の手巻き寿司の用意を仲良くやっている姿は天使のごとく堪能したが「麻実、ちょっと太ったんじゃんだねぇ」と言った途端、蹴りを入れら…

2018 5/24 今日、近所のきみ子婆ちゃんは灰になった

10日前に借りてきた本6冊を読み終えて。今夜は手持無沙汰。 久々にレコードをかける、ジャニスイヤンを聞きながら納豆発酵液(えひめAI)を仕込んだり書類の片づけなどをしているが、中々はかどらない。 読んだ本が消化できていないのだ。面白くてどん…

2018 5/21 はまってしまった、読書に無我夢中

1週間前田植えを終え、水の調整や「まざし」(空いた所に補植)作業を空いた時間に日々行っている。 その作業中「ぴーひよろ」との鳴き声に空を見上げると、2羽のトンビが低空で円を描いていた。 オオタカより一回りでかく、オオタカにはすぐ攻撃をかける…