百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2022  11/27  金星がだいぶ高くなってきた なぜか火星が見えない

帰農人    2022  11/27 
 金星がだいぶ高くなってきた なぜか火星が見えない
  あと4日で12月、いまだに霜が降りてこない。いつもなら何回目の霜で、大霜が降り、里芋の掘り出しを急ぐのだが、霜で枯れる夏草などもまだまだ元気で、ゴーヤもまだ実を太らせている、こんなこと初めてだ、もう10日もすれば数年前には大寒波が訪れ、キャベツや菜花などが凍りつき枯れたことがある、その時は零下5℃以下が3日間続いた。ともかく毎日天気予報とのにらめっこは百姓の日常である。
  数日前に糀の仕込みを始めた、最初の糀は野田の有機仲間からの依頼の30㎏、これから3月まで毎日のように続く仕事だが、やはり最初は様々な掃除や整備などが忙しいし、様々な作業時間間隔を一つ一つ確認する。田畑との仕事の合理性も大切、でも一発目が見事に花が開き、今日は2回目の仕込み、種をつけて2日で花が咲き商品になる、誠に不思議な菌の世界だ。でもそれを使い酒を造ると数か月かかり、味噌、醤油などは1年かかる。麹菌は死ぬのだが、糀内の酵素が米、麦、大豆等を糖化分解し乳酸や酵母などの菌を呼び育てる、誠に素晴らしい化学変化を日本列島は文化として育てた。毎日味噌とどぶろくにはお世話になっており、田畑の土づくりの考え方の基礎にもなっている。発酵系の菌たちを積極的に地球上にまき散らしたらコロナたちのような菌、ウイルスたちもおとなしくなるのは間違いなしだと思う、どんどんまき散らされる化学物質により様々な命の免疫力が低下されている、どんどん強い電波が飛び交うことにも日本では一切抗議もされない、どんだけ経済優先なんだ。この国では環境保護は悪なのである、変な民族だ。
  牛や羊、ヤギなどには草が必要だ、繊維を分解してブドウ糖を作るためだ。干し草等は粗飼料という、国内の田んぼでもワラが円筒形のビニールに包まれた「フォークロップサイレージ」に加工されたものをよく見る。脱穀した後のワラを専用の機械で大きな干し草の玉を作る、これで粗飼料の自給率は70%まで上げた、それを100%にしようと輸送費に補助金が付いた、距離で単価が違う、500キロ以上では1トンにつき1万円が補助される。たぶんこれでわざわざ干し草を輸入することはなくなるだろう、あとは中山間地放棄された畑や里山での放牧が広がり、木材の有効活用実現すれば、日本列島は豊かな自然がよみがえる、ケチな保持預金で誘導するのでなく、確かな夢を政府は語るべきだ。