百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2022  11/20 電気が使えないウクライナに雪が降りだした

帰農人    2022  11/20 
「電気が使えないウクライナに雪が降りだした」
 地面が凍てつく冬を前にして、イモ類の収穫に追われる毎日。里芋、サツマイモは畑反分が終わり、数日前から長芋を掘り始めた。今年作付けした畑は30㎝も掘ると粘土の層に当たり、ひたすら固い。イモも硬い層に難儀し真っすぐに育たない。変形なものが多く、相当気を付けなければすぐに折れたり傷ついてしまう。今年は行きつけのガソリンスタンドが所有するミニバックホーに目星をつけていた。あれなら簡単に運べる。バックホーを日常目にするのは、先端にハサミのようなアタッチメントをつけ家を解体してるやつだ。あの大きさが標準型だが、3トン以上ありでかいトラックでないと運べない、いつも気軽に無料で貸してくれる農機具屋や農家仲間のトラックでは運べない。借りたり、運んでもらうだけで1万円はかかる。 蔓が絡みつく支柱やネットを片付け掘り取る準備ができたのでガソリンスタンドの兄ちゃんにお願いしてみたら、あれはお客さんから借りていたものだとのこと、がびーん、半年の夢が外れた。 ともかく2日間3人で手で掘ってみたが、40m4本の畝の5m程度しか掘り進まない、これは機械を借りるしかないと、近所の元農家が数年前から次男が土建屋をはじめ昨年あたりからバックホーも使いだしたというので頼んでみたらOK、明日から二日間空いているという。もうわくわくである、機械を操作したのは2年前、使い方はすぐに思い出すだろう、でも微妙な操作はできないだろうな、なるべく長芋の近くを1mほどの深さまで掘るバケットの幅は60㎝くらいなので人が入り横からイモを掘り取る。ちょうどその日は障碍者の夢ファームの連中が久々に研修に来る日だった、最初には傷物が大量にできたが、慣れてくると上手くなっていった、いつも騒がしい奴らが寡黙に作業していた。最初は小さな芋の所を掘らせて慣れさせればよかったなぁと思っても後の祭り、2日目に全部の芋の周りを掘り礼金と長芋を抱えて機械を返しに行ったら兄ちゃんが「またいつでも使ってください」と気持ちの良い笑顔、良かった。
  数日前、来年度から新たに有機の畑に替えた所には10ha2万円の補助が出るとの政府通達。現在有機の畑には出ない、ありがたい話だ、今年からは堆肥の購入費にも補助が出る、やっと、少しづつではあるが有機農法への補助が増えてくる感じ。遅いよ、苦労の多い有機農家をもっと助けて、有機の野菜の価格を下げなければ広まらないぞ。