百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2019 1/27 そろそろルミちゃんも出産だ

四万十の野生児のマナちゃんが市議会選に立候補した、そして、今日が投票日。
昨日仲間から教えてもらい、びっくり。検索したら出てきた出てきた、
選挙の模様やマニフェストなどが動画などで見られた、若い仲間たちが集い、楽しそうに真面目にバカ騒ぎしている、いいね。
彼女は山の中で育ったサルみたいで、以前うちのヤギを見つけたら、下にもぐって乳に吸い付き飲もうとした。
彼女の父ちゃんはヒッピー仲間の百姓で繋がりがある。ヤギの乳で毎朝チャイを飲んでいたそうだ。
彼女は何故か裸が好きだ。カナダで作ったという最初CDのジャケットも裸でギターをかかえ、バンド名は「ヌーデイーズ」
2年前の年賀状は主産間際の大きなおなかで山の中で裸で犬猫と写っていた。息子の音田朗も2才で選挙カーの周りを走り回っている。木工師の旦那の洋平も元気そうだ、ぜひ動画を見てください。「村井まな」で検索できます。
田舎は変革のチャンスがいっぱい、町は難しい。

あと10日が冬の山だね、今年は思いっきり寒くはならない
底冷えがないので足裏のホッカイロはまだ一度も使っていない、しかし北風の強い日は隙間だらけの家の中を風が遠慮なく通りぬける、幸い今年は良質の薪がいっぱい、遠慮なく燃やせるのが心強い。
昨日の運河の朝市で「灰をもらってくれませんか」と若い男性、やはり薪ストーブ愛好家、畑に返したいとの思いはともかく嬉しい。
ペットだけではなくもっと多くの命との出会い、火遊び、手仕事、海や山などをみんなで愛せる国にしたいね。それからインフル、ノロ予防には「柿渋」が効くよ。

帰 農 人 2019 1/19 昨年の呪いがまだ、あと数日正月と飲もう

実は年末からずっーと寂しい、心に穴が開いている。
クリスマス火事事件の翌日、懸命に小屋を直し、無事の20羽の若鳥たちに安堵した翌朝、半分の10羽が死んでいた。寒さ?焼け焦げを食べたから?
埋葬してしばらく経ったころ、すでに14羽を手に掛けている白猫が小屋の寄りついている、そのあたりを確認したら、金網を止めた釘が数本抜けていた、毎日そのあたりにいたが、ざまあみろこれで手出しはできいねえだろう、笑っていたが、毎日がりがりやる猫の執念に負けた。
ようやく真冬に暖房もいらぬ立派な若鳥になったのに、火事も乗り越えたのにとの悔しさは、がらんと少なくくなった鶏舎に餌を運ぶたびに悲しさは蘇る、なんとも悔しい、でも仕方がないのだ
釘ひとつにしろ、廃材やストーブの灰の中から取り出したものをよく使うものだから、この手の事故は当たり前だよね。今餌は、選別された屑米と糠、保育園の生ごみなどで育てている、20羽位が食べきる量だ。
ヒナが小さい時はごみの中からヒヨが食べられるものを選別し、後はヤギに上げたり、畑に漉き込んでいた。もうそんな面倒はなく、そのまま小屋にぶち込めばみんなが競って食べてくれる、という矢先に半分になった。
寒極まった今、春はもうその先にある、ヒナを20羽注文しよう、収まりがつかない
他にも寂しい思いは昨年の田畑にもいっぱい、毎年良くできていた里芋の日照りによる失敗とか、米の苗作りの種蒔き時に機械の見張りを離れた数綬分が原因の災難とか、悔しい物は多々ある
笑顔で取り返せるような年にしたい

帰 農 人 2019 1/13 じじい力 試される還暦 

今、畑はトンネルだらけ、心配なのは強い北風、何度も何度も吹き飛ばされては、泣く泣く修復してきた。
紐で抑え裾にしっかり土をかけ、年々被害は少なくなってきているが、今年も2度ほど小さな被害があった。
一番嫌なのは玉ねぎのマルチがはがれる事だ。苗を植えて4か月は小さな1本のネギ、はがれたらあっという間、またマルチを直し、一本づつ穴から出す作業は悲しい。時々管理機で上に土をかけるのが正解かな。
35で始めて25年目の60才、大失敗は本当に少なくなったが、日々細やかな野菜たちとの対話に安らぎを覚えるなどまだ遠き先だ。
今月限りでユウは一年の仕事を終え、マサの田舎の羽後で百姓を始める。代わって桃太の友達のマコトが入ってくる。20代後半で、木彫の仏を彫る師に弟子入りしたり、インドに旅立ってすぐに全財産巻き上げられたり、優しく思いもあるが、のんびりとした危うさも満載。
一回り上の妻もあり、子もじきに授かるだろう、家族に胸を張れる百姓に育ってほしい、その為にどのようにケツを蹴飛ばせばいいのかが今年の課題。
昨年初めも農園の後を任せようと日々を営んでいたが、彼の親族に引き抜かれてしまった。またやり直し、ユウは本当に仕事が早かった。年少からサッカーを愛し、5年間の国内外での農業バイト生活へた彼の動きは凄かった。それだけにマコトには戸惑うだろう。ジジイの門出、還暦お迎え、ジジイ的包容力を試されってこと?   
俺は笑いがへたくそだ。少しでも笑顔を増やそう。
そうだ、今年の目標はそれに決めた。一番苦手だもんね。

帰 農 人 2019 1/03 ラッパにマンゴー毛糸のパンツ

還暦を迎える年の暮れ、月初めから毎日の様に夕暮れの半時ほどを大掃除に費やし、完璧には程遠いが、歳神様に後ろめたさを感じずに頭を下げる事が出来たのは百姓として大満足。
また月半ばから大きな厄落としが続いた。最初は夢、ブスの代表選手を抱いた。これは吉、凶?どちらでもあるよね
毎日考え続けているうちに、鶏糞が火元のイブの火事騒ぎ、締めくくるのは大晦日、元旦に親族みんなでの大相続騒動。凄い厄落としの新年だとびっくりしていた。
除夜の鐘の後、家族は近所の神社とお寺に詣でる。俺はいつものように飲んでひっくり返っている。寺ではくじ引きで大そうな景品が当たる、数万の景品いくつもの大盤振る舞い。
朝、「何が当たった?」と聞くと、A子さんに作ってもらった虹色の毛糸のパンツを試着した姿で「オモチャのラッパとマンゴーの缶詰」とニコニコ顔のマサ、新年早々福の神がやってきた。
二日の朝は恒例の遠方でのご来光と参拝、今年は昨年に続き富士山拝来に3時半に出かける、夕方には弟家もうちのガキどもも背揃い、弟のチビ孫抱いたり遊びまくったり、新しい命は何ともめでたいおもちゃ、もう誰にお年玉を配ったかも覚えていない。
凄いのは娘からのお年玉、マサにも俺にも、北海道から舞い戻った桃太は借金を揃えて返してくれた。
「人生が変わった」との思いひとしお、酒の抜けない頭の中で思いがぐるぐる。
三日の農業新聞の社説には「より大きく、より強く、欲望におもむくままに資本が暴走してきた社会に、もうさよならを言おう」と粋な宣言。今年は毒舌、本音の年だ。

2018 12/24 クリスマスに焼き鳥とは

「鶏小屋が燃えてるよ」と貝人に起こされたのは、今朝12時を回った頃。
炎が屋根をぶち抜きめりめりと音を立てていて、こりゃヤバいとバケツに水を汲み貝人に渡し、数十杯かけ続けたら火が弱まった。
長いホースを捜し、丁寧に沈下。ヒヨコたちは手前の網あたりに固まっていて無事だ。放火しか考えられないが、外側はどこも燃えていない。
暖房用の電球も、もういいだろうと昨日からコンセントから抜いている。漏電ではない。だとすると、「厩の火事」だ。
鶏糞が発酵して高熱になり火がついたのだろう。検証すると暖房用に置いてある、ダンボールハウスが火元らしい。
その中は土とかき回されずひたすらもみ殻の上に鶏糞が溜まっていく、でもそんなに温度が上がるとはびっくり
信じられない気もするが、それしかない。
少し穴が開いている所は塞ぎ、朝起きてからは、急いで壁を修復して、屋根を付け替えた。中の止まり木も新たに備え付け、昼前には修復が終わった。でも凄い火であった。
小屋脇の木も焦げている。もし燃え移ったら我が借家も火事になっていただろう。貝人は良く働いた。よく早く発見してくれた。エライ。
恐ろしかった、今でもなんだか興奮している。
これは厄払いか、気を引き締めないとストーブ等からの出火もあり得るとの警告なのか、ともかく後で煙突周りを点検しなくては。
庭では糀や餅の為に良くカマドで米を蒸かしている。落ち葉や木くずもよく掃除しなければね。漏電もチェックだ、コンセントの錆や埃も危ない。
ともかくあと少しでお正月、事故も気を付けねばね

2018 12/08 もう正月の匂いぷんぷん

久々の雨の朝、ピヨピヨにの餌やりに行ったら高い所に一塊になって怯えていた。
一羽が細い板の間に頭を突っ込んで泣き騒いでいた。引っ張っても外れない、やっとこで少し広げ、強く挽きぬいた。首筋はこすれて血がにじんでいたが、きょとんとした顔で歩いていた。
昼に戻り、小屋に急いだ。やっとみんなが餌を啄みいつもの姿に戻っていた。
数を数えると1つ足りない、首を突っ込んだぴよが水刺しの陰にのびていた。朝小屋の点検をしたが入る隙間は見当たらなかった。でもなぜあれほど怯えていたのだろう。
後日何度も鳥たちの数は数えた。
やはり猫などは入っていないのを確認、つまり穴に首を突っ込んだヒナの鳴き声にみんな怯えたのだ。
木の壁に咥えられたとみていたのであろう。なんであんな所に首を突っ込んだのであろうか
はずみであろうが引っ張っても外れないのにはびっくりした。
まるで落語の世界に入ったような不思議と幼いころの懐かしさを覚えた。

昨夜長男圭太が顔を出した、仕事で身体がどうしようもないのでマッサージ師の貝人にほぐしてもらう為だった。20違いの1番目と6番目が労わりあっている姿はともかく素敵で見惚れてしまった。
せめてBGMにとレコードを低めにかけた、ピンクフロイドの「狂気」とジャニスイアン、二人は漫画や映画の話を身体を揉み解しながら、兄弟としての思いもしていた。俺は部屋を暖かめるべくストーブに適当な薪をくべる役が嬉しく、うまい酒を飲んだ。正月がやってきたようだった。

12/02 カードで5%バック 絶対いやだ

一月半前に卵大であったヒヨコがソフトボールの大きさを越し、鶏舎の中を走り回っている。雄鶏は頭に赤い線が出てきた、トサカだ。
葉っぱ物は大好きでコンテナ一つ分をほぼ食べつくす、まだ茎の太い所は残っているが、水菜などを刻んでやった頃に比べると世話も大変楽である。
鶏舎の中に生まれたてのヒヨコの為のダンボール小屋が二つあり、それぞれに60㍗の電球が暖房用に下がっている。
やつらはなんでも突っつく、そして確かめる。電球のフィラメントはたちまちに切れる。数日で切れることも多いので、電気屋に行くと、いつもの姉ちゃんが「コッコさんですね」と笑顔で迎えてくれる。
200円もしないかい買い物なのに、世界がとろけるような一瞬が訪れる。

世界全体が自国の経済のひっ迫を立て直そうと必死だ。文化も環境も哲学など構っていられる余裕はない。
新しいに未来に投資する余裕はない(EU、中国はけっこうやっている)、内戦や経済混乱による何百万人の難民を救うことが出来ない国際組織は自然の命など二の次3の次、日本列島から虫や鳥たちが急減してるのは目に余る。
それを一番知ってるのが日本野鳥の会ではないのか、なんで危機的状況や施策を訴えないのか不思議でたまらぬ。

アルゼンチンでのサミットはかってないまとまりの悪さ、世界各国がバラバラで、どの国も手詰まりで行方を探り合っている様子。
この様な時には国内をしっかり立て直せばいい時なのに、軍機で米に、ばらまきは国民に、政府予算は100兆円、過去最高。
馬鹿は忘れて正月を慈しみませ。