百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2020 2/16 それでも地球は回っている

なんかEUの宣伝マンみたいで嫌だけど、「服喪(ふくも)休暇」という制度の改正論議は面白く伝えます。
子どもを亡くしたら、5日間の休暇を与えるの現行制度を3週間に延長する議案が野党から出されたら、与党は3週間の延長とさらに、資金の補助、コンサルティングへの紹介などを加えて修正議案を提出、野党もそれにイイネを送っている。大人らしい健全な議会運営だ、国会でのアホらしい論戦とは雲泥の差だ。誠に嘆かわしい。

ここまで異常な暖冬が続くと、種まきの時期や保温トンネルの設置など毎日迷わされる。
遅霜は4月初めまで気をつけなければ、一晩で小さな苗たちは全滅する、過度な保温は病虫害を招く、また葉物や大根、キャベツ、レタスなどが一気にトウ立ちし収穫できない恐れもある、ともかく温暖化は原発、原爆と並ぶ命への悪魔だ、コンクリートも嫌いだけれど。

有機農業について知りたいんですけど」と電話が。近所にいるという、丁度、糀の蒸かし仕事をしていたので、話はできる。すぐに飛んできたのは下町の江戸っ子、35才独身男、JAFの運転手、最近、有機での循環化社会の本を読み目覚めたみたい、人の糞尿を循環させることに強く興味を抱いている。「日本人のウンコは世界一汚いの、薬が大好きだから、水銀やらヒ素やら色々入ってるの、まあ、しっかり発酵させれば大体きれいになるけどね、セシウムだっておとなしくさせちゃうぜ、微生物、酵素の力はもの凄いよ、でも日本は世界一エコに無関心」などと説明、キュウリの鉢上げ作業を手伝わしていた時、「自分の糞尿堆肥で育てもらえれば野菜を2倍の価格でも買う」と話したそうだ、さてどうすんべ。
家は代々坊主で3年間座禅の修行もしたという、面白そうじゃねぇ。

帰 農 人 2020 2/11 「肉に炭素税」

EU議会では「肉に炭素税」かける論議が進行している。
穀物や野菜に比べ10数倍もの資材、機械化が使われ、温室効果ガスの排出量も多く、本来人が食べる穀物や大豆、小麦、トウモロコシ等が餌になり、30年後には百億を超えると予想される人口増大に関して脅威となる。
EUでは1年に40㎏を一人が食べるという、1週間に約1㎏、1,2割減らしてもいいよね、それでEUのCO2を15%減らせるそう、そして税金は有機農家、特に有機牧畜の拡大などに補助される、とてもうらやましい話しだ
肉関係者にはつらい。ウクライナ進攻へのロシアへの禁輸措置でEUの農家は大打撃中、企業にも叩かれ、しょっちゅう大トラクターでデモをしている。さあ、どうするか、議会やメディア、学校等で真剣に討議されているのは見事。 
でもちょっと悲しかった報道もあった、仏のF2で、中国の肺炎騒ぎでガソリン価格が安くなった事を喜ぶ市民たちの声の後、「収束されなければ、この状態は続くでしょう」との無神経なコメント、EU全粋でトランプみたいな政党が元気でじりじり支持を上げています、そんな匂いも感じる。

フラミンゴの大群はケニヤしかいない、その数が数年で3割減少している、周りの環境変化で餌の藻が減り、一番の原因が農地に変える為の森林伐採だそうだ
アマゾン、オーストラリアも同じ、農業が地球を虫食んでいる
肉食の害は大いにここにある、安い肉をさらに供給する為に頑張っているのが遺伝子組み換え等のモンサントなどが滅茶苦茶な開発を支えている、金持ちたちの肉を抑えれば莫大な利益が永続される。
このぐらいの事は小学校議論させなければならない、事例は数莫大、でも教育世界は自民党に支配されている。
手本の中国は「言論の自由」への声が凄い、時は近いかも?

帰 農 人 2020 1/5   公朗66 美郷70 輝いている

おにぎりを握って家を出たのは、2日朝4時、コジとくるみと3人道中、甲府シタール演奏家公朗の家を目指す。
7時前に遠望が利く公園で日の出を待つ。正面には富士、右手に南アルプスの山々、朱色に染まる変化の後まぶしすぎるご来光、感動の中8時過ぎに公朗の家に着くと帰省している長男家族が迎えてくれたが、起きたばかりでぼうっとしていた。すぐに乾杯し勝手にどんどん飲んだ。残ったサケとスジコのおにぎり、かまぼこ等にチビどもは大喜び、お年玉を渡したら「これってのび太がもらってたやつ」と姉ちゃん、人生最初のお年玉と母ちゃん。
記念写真を取り、チビども大喜び、昼前に美郷さんの病院に行くことが決まり、その前に昇仙峡にある金桜神社に参拝、石段は333段あり、3大霊場である立派な神社に大感謝
家に戻り病院へ、片道20分の山道を公朗は毎日通う。酒臭い俺たちは、開放型の明るい病室に。
いた、美郷さんが寝ていた。目は開いて手も動く、握りしめた手の握力も変わる。公朗は美郷さんが歌っているCDとかをいつもかけている。
同じような病状の年よりの6人部屋、適度な音楽は良き効果がありそうだ、どうしても筋肉が緊張するからと毎日揉みほぐす、1年半前は何も全く動かなかったらしい
よくもここまで回復させたもんだ、点滴を拒否し3食の流動食を続けているのも良いみたい。何かの動きで意思表示を確認できるのもそう遠くない気がする。
公朗の新しいCDを聞いた、一音一音に気持ちが入り、深く豊かなラーガを奏でている。毎日長時間の練習も欠かさない
美郷さんも40年以上「野口整体」を学んできた、公朗にも様々な技術が蓄積されている、演奏するように心をこめて看病を続ける公朗に祝福あれと祈るだけだ。

帰 農 人 2020 2/03  「大暖冬」、 ヤバいです、心配する事が大切 

EU議会から英国議員の退場にさいして「蛍の光」の合唱があった、議場を去る英国議員はバグパイプの演奏が先導した、混迷は深まるが、大人の良識を感じさせられる演出である。
残念ながらアジア諸国は自国の事で精一杯で、友好関係を楽しめる日は。 
肺炎騒ぎで大混迷の中国に各国は細心の敬意をはらいながら調整している、各国のチャーター便では中国籍の家族を乗せたいが、国民に移動の制限をかけている中、難しい問題でもある。
西欧の報道で知った遥か彼方、日本ではそんなことはまるで聞かない、中国からの旅行客激減の報道が目立つ、馬鹿か
1千万の大都市から半分の住民が脱出し、交通機関は止まり、自動車もだめ、そんなことに東京がなったら大パニックであろう、こう言う時こそ異国からは医療スタッフや支援物資等を迅速に援助すべきだ。中華思想の大亡霊を突き崩すチャンスである、のたうつ竜をあざけ笑う日本はその後簡単に飲み込まれることは確か。ともかく隣との友好は一番。

「大暖冬」との言葉が生まれた。歴史的な冬である。「寒」が無かった、「小寒」も「大寒」も無かった、「北風小僧」もほんのわずか、「霜柱」もなかった。
足裏からの強い冷えに、新聞紙や唐辛子にカイロも出番なし、凍える指先で野菜を収獲し色んな手袋を試すこと、冷たい水道水での水仕事、地下水で野菜を洗う暖かさ、あったかい御馳走で迎える時間も、風で寝込む家族の看病もない、まして雪かきもない、こんな退屈な冬はごめんだ、たまにはいいが、続いては絶対いけない、絶対すごいしっぺ返しが来る、「凄く怖い大暖冬」なんだよと、多くの人にに確認してもらいたい
これは「ヤバい」こと、歴史的に言えば「百年に一度」、それ以前の記録が無いので、断定はできない、でもやばいと春の陽の中、強く思う。

帰 農 人 2020 1/27  米、野菜は神への最高の捧げもの

今場所は凄い相撲の大盤振る舞い、群雄割拠、みんな俺が上に行くとギラギラしている。うなされる取り組みが毎日続く、4時半を過ぎるとそわそわしだす。
そろそろ小兵の石浦が、そのころからラジオやテレビにかじりつく。 
奇跡の優勝、徳勝竜の立会前の顔は江戸の絵巻そのまま、勝ってすぐにの男泣きは、まさに歌舞伎の名役者。 貴景勝は体の丸っこさ、つぶらな瞳にちょぼ口を尖らせている様はヒヨコ、そう、でっかいヒヨコにみえて、「飛べ、走れ」と応援してきたが、徳勝竜も一回り大きいデカヒヨコ、しかも老練、見事な一番。来場所が今から楽しみ。 
ちゃぶ台返しの歌舞伎~」という本を読んだばかりで、相撲の様式美は強く感じる、また歌舞伎の本を借りてきちゃった、観たことないのにね。

落語には「富くじ」話しが幾つもある。年末にくじを買ってから大当たりの話しを何本も聞いた。先日そろそろと確かめると、はずれ、30年で5千円一本だけ、1億円当たった夢は2度見たけどね、あそことあそこにはいくら寄付してと算段していた時は嬉しかったなぁ、夢だけど。
昨年は雨が多かったので八つ頭も良く取れた、まだでかいのが沢山保存されている、先日朝市で並べていたら、年よりたちがデカいのを買ってくれた
「トン汁は、煮物は、これでなきゃ」と曲がった腰で重いのをぶら下げていく、野菜が好きな人たちはありがたい、漬物の好きな人はでっかい白菜を好む、でもそのような人たちは随分少なくなった、かく言う自分を忙しさにかまけて最近は野菜を漬けていない、
また少しずつ再開してみたい、それが大きな安らぎを呼び、財布を少し膨らませてくれたらありがたいが、中々難しいのだ、でもけっして悪くわない趣味だ。

帰 農 人 2020 1/18 25年 1995

不気味に暖かい冬が続く、まだハウス等の水道施設の凍結対策はしていない、ヤバいという日が来ない、この25年で初めてだ。楽ではあるが、「温暖化」がちらつき妙に落ち着かない。
昨日は神戸の震災から25年目でラジオ等で95年特集などやっている。震災の前年に35才で百姓をはじめ、小さな田んぼを機械も施設も何もなく、一人(協力者は多数)でバカみたいな模索していた時である。
震災に何とか手を差し伸べられないかとジタバタしていたら八百屋仲間で「有機野菜プロジェクト」が出来、一年間毎週野菜を支援団体等に届け続けるトラックを走らせた、自然療法の東条さんの強力なバックアップもあった。その5月には「晴れ晴れコンサート」という支援の会を責任者として運営したが、会の数日前に地下鉄サリン事件が起こり、その影響などを語った事が蘇る。
東条さんの弟子たちとマサなどが避難所の体育館で足湯で被災者たちを慰労したのが始まりで、その後も神戸の仲間たちが国内各地での震災先での足湯サービスの設置を続けている。なんか神戸の震災は親戚のような気がする。1週間支援テントに泊まり弁当の宅配の手伝いをしていた小4のイザナが帰る車の中で足の臭かったことは語り継がれる。

正月三日の朝イカロスは小屋の中で死んでいた。もう10歳をこえ毛並みも寒々しくなり気力の衰えも感じていた。
穴を掘り仲間と埋葬した。後はオスのクンテ1頭のみとなり寂しいが、日々の世話は楽だ。
次は馬を飼いたいな、人類3千年の歴史の中で田畑を耕し、物を運び、戦闘機として活躍しつづけた馬と接したい。
さてさてどうするべか、さぐりはじめるべ。

帰 農 人 2020 1/12 きのうから「太公望」

仕事始めから1週間、まだお屠蘇気分でまったり過ごしている。
師走の慌ただしさを越し、この時期が一年で一番ゆったり過ごせる。明日は八幡様の「おびしゃ(新年の氏子の総会)」がり昼前から宴会が始まる。地元の人たちと語る期会は滅多にないので、いつも嬉しくて大酒をくらい、3時ごろヨタヨタ帰ってきてコタツで横になるのが通年
でも数日来の風邪がまだ完治していない、帰省した末っ子の貝人が熱を出したが、それがうつったらしい、マサは判断食ですぐに回復、オラは酒を薄めて体をいたわったっているつもりだが、「減る量はかわらなーい」とのイヤミは、全くでござんす。
しょんべんの色はいい、悪化はするまいと酒はやめられぬ。ヒッピー世界の代表的シンガーの内田ボブちゃんは昨年酒は止めたという、
タバコは飲んでる、あの酒癖のの悪い大酔っ払いが、連れ合いのみどりちゃんから聞き、それ以来気になっている、「なんで?」

図書館の落語のCDはほぼ聞いてしまった、カセットテープに目を移すと、けっこう変わった演目がけっこうある、軽トラにあるデッキでCDを楽しんでるが、テープは家でしか聞けない。
家で時間が出来たら本にかぶりつく、歴史や文化を知ることに中毒になってしまった
年末に借りた4つの物語はどれも当たり、紀元前1300年の中国の「夏」から「商」への大朝の経んとの立役者の調理人の話し「天空の船」、明治維新と同時期に、香港などの沿岸部で、エホバをかみとして、平等を基本として、アヘンは断固禁止と唱え清朝に対し武力革命を決行、1年位は数十万の都市を幾つかユウートピアに変え、感動した支援者たちが集まってきたが、数年で駆除され、アメリカに逃げた人たちは、東西大陸鉄道建設の主力労働者天球は駆ける)。
「新三河物語」で(百小一揆)が学べた。