百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰 農 人 2020  8/17 なんか一気に農の世界へ 人が集まり始めた 

帰 農 人 2020  8/17         
   なんか一気に農の世界へ 人が集まり始めた

 「農業体験は他でもできますが、この3日間で農への心得を教わりました」とギノワンを送った駅の場で言われた。 
先日農業実習に来ていた通称「ギノワン」は宜野湾の教師の両親のもと産まれ東京の大学へ。のち俳優になるため小劇団の世界に入り、大学を退学してから20年芝居の世界に専念、40にして農を志すようだ。真澄農園での農業体験後、水戸の農業訓練所に10月入所し、そこで1年間学び、野に放たれる。昨今、学ぶ間も、農家になった後も、農を目指すものに対しては国から手厚い補助金が拡充されてきた、それでも新規就農者の数は圧倒的に足りない。毎年の新人は5,6万人程度で半分以上が60才以上だ、定年後の息子たちが加わる。
雇用補助金も50才までが条件だったが、今年から50才以上の人達への農業苦訓練に補助金がつくことになったと連絡が届いた。半年間研修すると最大120万円くれるとのこと、他のコロナ関係の予算同様、簡単な審査でできるであろう、
以前ナイスガイのジャマイカの55才が求職してきたが、都内から自転車で通うという彼に補助金もなく彼の家族を補完する給与は出せない、と、断ったそんな俺には今、関係ないが、喜んでいる地方の人は沢山いそうだ、   

農水産省は今最大の迷いの中にある、ともかく大企業の邪魔するな、と、農産物の輸入はどんどんやれ、後の面倒を頼むよとの仕事の中、マスク不足の中、農産物の輸入危機の世論が多く、この位の予算で黙らせろ、かなりいい加減な申請書で補助金がもらえるのがあちこちにある。
150万円の機械や設備に75%の補助が出る、これはいただきたい。
開発しやすい流山は全ての調整区域と認定しているために農家への補助金は少ないのでせっかくならば、中古ぶっこれ機械ばかりを使っている我が農場へピカピカの立派な機械を取り入れたい。「人の密を防ぐ合理的な機械などの導入」などの条件は簡単にこなせるとは思うが、機械屋に行って見積もりなどもらっていくなどの作業が必要になる。ともかく毎日時間がない、足りない、、行政書類の書き込みはいつも遅れている、半年分の源泉徴収やら、エコな団体とかへの会費とか早く送金しなくては、と毎日せかせか、何とか仕事をこなし、明日は楽になるかもと、希望の時に故障などの連絡が、いつも同じ。

帰 農 人 2020  8/09 金持ちたちの金の分配が政治家の仕事だ   

帰 農 人 2020  8/09         
   金持ちたちの金の分配が政治家の仕事だ

 梅雨明け10日。やっと体が慣れてきたが、午後から風が変わった、夕刻になっても生温かな南風がねっとり体を包む。
マサが友人と夏恒例の九十九里での砂浴に行った。
今夜は一人、帰ってくるなり扇風機全開、ステテコも脱ぎ全裸、これしかない。でも、ビールの後はドブと焼酎のブレンドのお湯割りがおいしい、まだ本格的な夏バテはしていないのだろう。
参ってくると、氷を入れた牛乳割りになる、まだ麦茶も作っておらん、梅雨明けすぐに、ハウスに遮光資材を散布するのだが、ずうっーと降っていて、ハイ梅雨明けでは様々な仕事が間にあわなく、トマトは枯れた、せっかく夏を超える手間をしてきて、小さな実もいつになくついていたが、仕方ない。
今、冬用のブロッコリー芽キャベツ、白菜などの苗を育てているが、毎日の水やりのタイミングを一つ間違えると1日で全滅する、多品種を育てる以上毎日何かに追われている、今はもう10日遅れているアズキを播きたい、明日当たりはできるかな、
遅いのでできるかはわからない、黒豆は完全に遅れて種も廃棄、お盆前には田畑や道端の草刈りもしておきたい、周りの農家も同じ思いなのに、除草剤を多用する人たちが増えた、黄色く枯れた草の道をご先祖様たちは悲しむのではないのだろうか
大企業が金を吸いつくす経済が壊れ、草一本、虫一匹の価値を慈しむ人々の価値観の中で生活したいな。

 昨日いとこの49日があり、10時に間に合うように朝早くから直売所などの準備を急ぎ、ヤギをだし、ハウスの前で礼服に着替えお寺に直行、もう、ももしきやステテコとうもはいていないので直接ズボンをはいたらゆるゆるで落ちる、抑えながら到着したら、お経は終わる寸前、焼香をせかされ何とか間に合った。
納骨後の会食で残された息子が、なんか布団屋を継ぎたいような事をほのめかしているが、誰もが受け取らず、うち直しの機械の処分なの話しばかり、あの息子、ひょっとしたら、新しい布団屋を作りなおせるかもしれない、でも誰もが否定する、でも、でも、でも、なんか芽はないか。

農 人 2020  8/03 面白いほど壊れていく、でも核融合はまずい

農 人 2020  8/03         
    面白いほど壊れていく、でも核融合はまずい

 破壊の神「シバ」は俺の上で踊っている。踊りまくっている。
最初に壊れたファックスと同時に大活躍中の「草刈りモア」が。土揚げの管理機も。テレビも突然に…!テレビはカードの抜き差しで解決したが、一連の極めつけは堆肥を運ぶ為にJAから借りたダンプをこすってしまった事だ。人の車を傷つけたのは初めてだし、絶対にぶつけるのはイヤだったのできわめて慎重に操作していた。堆肥場は滑りやすいので、トラクターでの牽引は何時もの事と、一人で両方を操作するのだが、引張り上がったらすぐにトラクターを止めに走る、その時ダンプが迫ってきた。ドライブモードのままだった、前から押してもダメ、窓からすぐに止めたが、間に合わなかった。本当は最低2人でやる作業だが、余裕のない日常の中仕方のない軽業である、やっぱり事故は起こる。 
貧乏で時間がないと、けっこう考えてとんでもない工夫を思いつく、それが知恵だ、百姓生活まるで知恵の輪、いつも考えている、絶望の淵で常で、今どうするべきか考え始める、嘆いても、悔やんでも時間がもいったいない、一年後に生かせばいいのだ。 

今朝 草にうずもれたネギ畑の草刈りにマコトは参っていた、この草刈り機も壊れた。
でも、福の神も登場する、電気屋のジャワが保冷庫の漏電を点検に来てくれた。保冷庫の内側のドアノブで、2,3度ビリりと感じたので先日電話していたのだ。
本当に細やかに完璧な作業をしてくれた、代金は野菜とドブロク、我が良き友よ、感謝である。
だが、一連の連鎖はいまだ止まらず、今日とて、機械が壊れて部品も見つからないとのこと。いつまで続くのか。
痛んだ玉ねぎもどんどん腐る、毎日痛んだ外側を向き、洗い袋に詰める、いつもなら捨てていた小さなじゃが芋も選別し並べる、今年はじゃが芋玉ねぎが高値なので売れる、じゃがいも玉ねぎには罪はない、いつも捨てられる命が役に立つことがありがたく、夜仕事は続く。

おしゃれなフランス人のファッション感覚がコロナで変わったそうだ、みんなラフな服装になったという。
あの濃厚なこだわり文化はどう変化していくのだろう、ただ気になるのが同じ仏で核融合炉の建設が再開されたことだ、地球上に太陽を作る計画だ、凄い壊滅的な破壊の匂いがする。

帰 農 人 2020  7/26  コロナは 破壊の神シバのしもべ?

帰 農 人 2020  7/26 
 コロナは 破壊の神シバのしもべ?

オンボロ借家の我が家には網戸がない。
でも暑くなると、昼も夜も全ての戸をあけ放つ、そして蚊取り線香(モチロン、殺虫剤が入っていない除虫菊の物 )を使っているが、それでも長く煙っていると喉に悪い。寝る時は蚊帳をする。心を鎮める波動を出す麻の繊維に抱かれるのも良い。

3日前から線香をつけ始めた、ようやく夏が来た。まだびしょびしょに汗をかいてはいない、だからお風呂はたまにでいい、汗かいたら毎日入るけどね。
風呂は幼児の頃から好きではなかった、ともかく遊んでいたかった。堪りかねた母の八重子は包丁をふりあげ、俺はテーブルの下に逃げ込み、椅子の足をおさえ刺されない様にした、ともかく言うこと聞かぬ子で何度も長流寺で「かんの虫」に効くお灸をやられた。
開園したての「このはな幼稚園」に行くのを拒み、身にヒモを付けられ自転車の母に引っ張られたことも忘れられない、気丈な母であった。
父とのケンカも日常、俺がお腹にいる時にぶん投げられて心配だったと最近イトコの姉さんから聞いた。
八木小町の娘にホレて頑張って嫁にした親父が悪いが、でも晩年はその時を流さるくらいの献身を捧げた姿は立派であった。 
どうも夏は霊が近づいてくる、夏の一番すきなところだ、お盆だ
祭りだなどと気にしていると、様々な「えにし」が体を取り巻く熱風と共にまとわりついてくる、霊感は全くない、でも経験から確信している、お盆という行事はエライ。
そしてオラたちのやることは、草だらけの田畑や道をきれいにし霊たちを迎える準備だ、そろそろ雨も止むだろう、大草刈りの始まりはじまり
これは雲がどけたらとても酷な修行になる、早く掛からねば。
 きのうFAXが壊れた、すぐに電気屋に行っが、業務用のFAXはコロナの影響で在庫がない、予約したが2か月後位とのこと、何かの時にと棚の上に会った15年前のFAXを接続、動いたが、やはり色々壊れている、ドリルと針金とガムテープで修繕、15年前にはできなかった技だ。電話帳をいじると懐かしい名が次々と出てくる、これも神さんの仕業やな、破壊も立派な仕事や、インドの大神のシバは破壊の舞いがシンボルだ、俺わからないのだ、なんで。

帰 農 人 2020  7/19 マスクを付ければ銃も亡くなる

帰 農 人 2020  7/19         
    マスクを付ければ銃も亡くなる

 ようやく長雨が切れ、肌寒さも無くなった。静かだった虫たちも何とか泣き始めた、じっと我慢していたんだろうね、まったく蝶も蜂も飛び交う様子を見ない不思議な7月だったが数日後には本格的な夏が始まるのだろう、慣れない体にはキツイのは間違いなし、夕べは顔の周りの蚊の音に初めて悩まされた、今夜から蚊帳をかけよう。 
 ここ1週間野菜の生育は低温でずいぶん鈍った、直売所でも野菜が少なく困っている。
この様な時、多品種を扱う我が農園は有利だ、頑張って売るべ。

 「米農家になる人いないかな、凄く良い条件がそろったよ」といすみ大原の手塚さんからの電話、彼の長年の功績でいすみ市の小中学校の給食の米は有機米を使っている。市民の反応もよく、家族での移住が増えているようだ。
国の新規就農者への補助に加え市も厚く応援する体制をとった、8年間は研修も含めて年間250万円の所得補償と住居や機械などの面倒も見てくれ、米は全て買い取るいう高条件で、また手塚さんらは有機八百屋を開設する手はずも整えた。
30坪くらいの店舗の隣には古民家もあり、遊ぶ気満々、店の名前は「いすみ屋」と決め、真澄屋の兄弟店として「澄」を使うことは決まったが、「い」をどうするか相談中だそうだ、南房総には自然食品店がない。ネットや生協では伊地域が育たない、いい決断をしてくれた
南房総には多くの面白い移住者たちがいて、よりどころができれば面白い事になるだろう。米農家になる人の募集期間は8月いっぱい。
興味のある方は紹介します、まずは遊びに行ってください、いすみ市で手塚さんやイザナが生まれたころ真澄屋のスタッフだった妻のヒロコの二人が迎えてくれます。いい話しです。

 米国人のマスクへの拒否反応は「強さを見せる為」だそうだ。ニワトリやヤギのオスなどと同じじゃないか。常に「おれの方が強いぞ」と鳴きあい、血みどろの戦いを常にする、まあ、本質的な本能でもある、月に行くのも原子力空母も同じ感覚だろう
でも先日、黒人奴隷を肯定した南部軍の旗を公共の施設に掲げる事を禁止した、トランプもマスクをつけた、後は銃だ。

帰 農 人 2020  7/15 首都圏などは我慢せよ、地方を汚すな

今年は初めて親子3世代のアオダイショウと遭遇、自宅まわりである。
最初は3m近いヌシ、つぎは50㎝位の子ども、今日はその間、ともかくみんな生き続けてほしい、ここ数年聞こえないフクロウさんは元気にしているだろうか?
また夏の夜が始まった頃、7時半くらいから「ほー、ほほっー」と暫く聞こえる、毎晩だ、とても贅沢な時だった。今はウグイスとコジュケイが元気だ。

カラ梅雨は熱くて大嫌いだが、こう雨が続くのも困る。じゃが芋が中々掘れなかった、仕方なく雨中収穫したがドロドロで洗うしかなかったが、洗うと腐れが多くなる、やはりダメだった
栄養の塊のじゃが芋は傷と水分があればすぐに菌たちは食い荒す、まる一日経たないうちに傷からガスが湧きだす、パンなどの酵母などと同じ速さだ、でも酵母は発酵、腐れていくのは腐敗という、共に物質を分解し、多くの命が湧きだすガソリン、命の循環には欠かせない菌たちだ。
どちらもエライ。でもむざむざ腐らせたくはないので雨の合間に懸命に掘り出した、つぎは草だらけの畑の整備、これも雨の中では進まない。
でも毎日やれることを捜し、研修生のひかるちゃんは泥だらけ、毎日カッパを着用、文句も言わず頑張っている。本当は3月に仕事を止めて、オーストラリアに農業のワーキングホリデーに行く予定だったが、コロナで中止、宙ぶらりん、どうなるのだろうね、
娘のような年頃の子が毎晩そばにいると、ついいっぱいしゃべってしまう。楽しいがデスクワークはどんどん遅れる、仕方がないよね。

GOTOキャンペーンが始まる、関東、名古屋、大阪などの人口密集地域は禁止して、感染の少ない地域間で有効に使うのがいいよ、なんでできないのかね。
夜の街の人も期間的生活保護を与えて、店の経費なども払えばいいのに、中国との戦闘の為にF35を130機も買ってる場合じゃないだろ、ニューヨークではまだ店内の飲食は禁止されている、しっかり情報を出して、国民に納得してもらい、しっかり予防するしかないのに中途半端すぎる、マスコミもだらだら文句ばかり言ってないで策を精査すればいいのでは、何を遠慮してるんだ。

帰 農 人 2020  7/04  ゴキブリが美しかった

帰 農 人 2020  7/04         
    ゴキブリが美しかった

 今日は娘二人と会津の山に登って那須のルミちゃんの家を訪ねる予定だったが雨で中止、昨年もダメだった、秋にまた計画を。9月22日が第二子の誕生予定なので、その後かな。
昼飯中テレビを見てたら「三ッ峠」と登山が、高校生の頃夜行で岩登りの練習に行った。「大根おろしフェース」という難度の高い壁に一人で挑んでいたがまるっきり登れない、一人だが勿論ザイルを確保していたが、困っていたが若いクライマーの二人がサポートしてくれた。お礼に缶詰の具を入れた特製ラーメンを振舞い喜んでもらえたことなどを思いだした。
 こんなに雨量の多い梅雨は初めてだ、ここひと月田んぼの水は常にある、見回りの時間が大幅に少なくなりありがたい。
でも一部草が多く生えているとこが数か所、畑の仕事を進めて草刈りをしたいが、できるかな? 
月曜日から法律事務所を辞めて農家を目指す女性が2週間泊まり込みの研修に来る、彼女の仕事は草取りだ、頑張ってもらおう、体力的適正も確かめたいとのこと、頑張ってもらおう。
先日スタッフマコトの友達がいきなり「手伝わせてください」と畑に来た。困った、彼がどのような思いで来たのかも知らないし、どのように暮らしているのかもわからないのでコロナ感染の心配もあるし、でも良さそうなやつだし、でも午前の収穫で忙しい時間だったので、仕事を手伝ってもらうサポートができない、慣れない人に作業してもらうと、作物とわからず踏んづけられたり抜かれたり、収穫の選別がダメで後で時間がかかったり、関係や出会いを踏みにじることもままある、思い切って断った。
5月に新宿の古い友達から同居する息子が農作業したいと連絡が来た、これははっきりヤバいと思い断った、「何とか東京から抜け出し潜り込めると思ったのに」との息子の言葉に判断は正しいと思った。

 多雨のせいだろうか、虫が少ない、蚊やハエも少ない、カメムシもアブラムシも少ない、でも数日前、ゴキブリが異常に元気な日があった、明け放れた家の中を10匹近くが這い回り飛び回っていた、きれいで美しかった。