百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2023  1/22  寒さの中 どぶろくは ぼこぼこ発酵している

帰農人    2023  1/22  吉田あち
   寒さの中 どぶろくは ぼこぼこ発酵している

 ハウスの移動作業が始まった。まずは機械を入れてある小さなやつ、ほぼ5日間で建て直せた。まずはスタッフのアキと木野ちゃんにはしっかりと覚えてもらう。これから様々人たちが手伝ってくれるだろう、みんなに手際よく指示出せるようになってもらいたい。明日はパイプの骨組みにビニールをかけて一つ終了、次の小さな資材ハウスの解体に取り掛かる。ここ4,5年はやってなかった作業なので妙に面白い。9棟あるハウスの資材は7割が貰い物だ、2,3十年使ったやつを解体して足りない資材を買い足して立てたもので、それからまた10年20年たっているものだがパイプやつなぎとめる部品は9割がた、まだ使える、大したものだと頭が下がる。

 昨日ハウスの作業をしていたら「俺だよ」と声をかけてきた男がいた。「マスクでわからないよ」と、マスクを外しても分からない、「申し訳ね、だれだったけ」、「玉田だよ」聞いてびっくりぽんである。二つ下で中学の頃からグレはじめ、バイクを盗んで捕まったりしていた。二十歳の頃にはヤクザの組織に入っていた。友人である森の親父の葬式の時久々に会い、頭をポンと叩いたら「おーふざけんじゃねーよ」と完全にやくざになっていてビビったのが会話を交わした最後だ。その後一度ユーズの純ナマ達と店に車に来た時、車中で完全にラリっていた。
 北風が吹きすさぶ中、一時間以上夢中に立ち話をしていた、様々な昔の仲間たちの話が続く、車中にある煙草を取りに行くのもためらい、話しに夢中になった。ともかくやつは流山で生き続け、外れたやつらの事情をよく知っている、びっくりしたのは真澄屋の隣は以前「村山整骨院」で髭の親父さんは豪快で俺も大好きだった、癌で病院に通っていた時、ほとんど彼が乗せていったとのこと、玉田はいい大人になった、ガッツ石松が少し太つていい感じの顔、盗みを重ねたバイクとの付き合いは、今ではまっとうなバイク等の売買の仕事で食ってるみたいだ、今度からは機械等の鉄くずはやつに任せようと思う。

 ニュージーランドの首相のアーダンが幼い子供がいる家庭との生活を大切にしたいと辞任を表明、すぐに後任も決まりごたごたはない、鮮やかだ。モスク銃撃で50人が亡くなった、悲しみにむせぶ遺族たちに寄り添うとき、イスラム的なスカーフをさりげなくかぶっていたのにはまいった、素敵なリーダーであった。