百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2023  2/26 白梅の林がすごく清楚で神々しい

帰農人    2023  2/26 
   白梅の林がすごく清楚で神々しい

 もうすぐ3月、稲作の下準備が始まる。種もみを塩水で浮いたモミを取り除き、60℃のお湯に10分間つけ数種類の病原菌を殺菌し、その後水につけ毎日水をとりかえてモミに発芽の準備をさせて、その後保温して少し発芽したモミを下旬に箱に撒き、育苗が始まる。田んぼのほうも畔草を焼いたり、耕したりと人が多くなる。
 でも今年のうちのハウス回りの田んぼは稲刈りしたままの姿で残っている、来年から開発が始まるので、この地区は早くも今年の稲作を放棄したのだ、数千万から億の土地売買金が入るので米など作る気はなくなったのだ、昭和の初め人力で整備したご先祖さんへの感謝と供養を兼ねて最後まで作ればいいのにと思う人たちはいなかったのかなぁ。 このまま一年放棄された田んぼの光景が続くのは妙に薄気味悪い。そんなことを毎日考えているうちにひらめいた、田んぼで里芋を作ってやろう、幸いというか、ハウス横の田んぼはどんなことしてもすぐに水が落ち、いつもポンプアップしなければいけない困った田んぼだった。ここなら水気が大好きな里芋ならうまくできるかもしれない、田んぼの様子を観察したら、この冬の小雨で乾燥していて、軽トラが入れそうだ、ならば堆肥の散布も楽にできる、堆肥をたっぷり散布してもらった後、耕した。それも思い切り深く、田んぼはいつもなるべく浅く耕すように心がけている、機械がはまって動けなくなるからだ、でも今日は初めて思い切り深く耕した、はたけの状態にするためである、はじめての経験だ。耕した後の土くれの様子などをじっくり見た、すぐに多くの鳥たちが集まり土中の虫などをついばんでいる、「あっ、ドジョウたちはどうなるのかな」、ほかの田んぼは知らないが、有機のうちの田んぼにはドジョウが沢山いる、水を入れて代かきをしている時が一番見つけやすく、シラサギたちがうまそうに飲み込んでいる姿には毎年ドキドキする。じっと土の中で田んぼの水が入るのを待っているドジョウたちは今年はどうするのだろう、百年、千年の時の中、人と田んぼと小川と里山などで命をつないできた虫、鳥、魚たちは人類の裏切りにより急速に絶滅していく。
我々日本列島、ヤポネシアの民は医師や水にまで命を思い、豊かな心、文化をかぐ組んできた、でも今や世界中で一番化学物質を愛し、身近な命を傷つけている、プーチンなんて問題じゃない、日本は命の世界のファシストでネオナチだ、絶対不幸が訪れる、いやすでに来ている。