百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2023 4 /30 ヒッピーや旅人の中にもトランプはいた

帰農人    2023 4 /30  吉田あち

  ヒッピーや旅人の中にもトランプはいた

 先週、高田馬場で話を聞いた男が、畑仕事がしたいと訪ねてきた。齢は40位で太っている、良くしゃべる。世界中旅しているみたいで、このコロナの中はロシアやクリミア、ジョージア、トルコなどを、以前は内戦前のソマリアやアフリカなど興味深い土地を旅している。何か面白い話が聞けるかなと期待していたが、何一つ面白い話は聞けなかった。名前はいらない、家族という制度はなくしたほうが良いとか観念的な話が多い、人の話にはすぐ割り込み、聞く姿勢がない、イスラム教徒はみなだまされているとほざく、先ほどソマリアの民のやさしさを語った口で何を言う、さらにアメリカの共和党が大好きだと。堕胎の権利について聞くと、命は殺してはいけないという。産む母や子供のケアがない中で強制するのは同課の問いには違うことを言い出しごまかす。家族解体を唱えながら、自分の豊かで襟戸的な家族や自分が勉強できたことなどを自慢する、今金をためている仕事はウバーイーツだという。人と人、人とモノの関係を壊す手伝いをしていることに疑問を感じないのか、いくら旅のエキスパートであっても人や自然との豊かな交わりはしていないだろう、そしてヒッピーとして大事な自分の心を常に見つめ愛をはぐくむ「内観」がまるっきりできていない、自分は優秀なのだといいたくてたまらないオーラがたまらなく臭い。様々な発言の奥にトランプ支持者たちの思想の基盤となっているQアノンの匂いが濃い。二日間ジャガイモの芽かきをしてくれたのはありがたかったが、マサも俺もとても疲れたし、その毒気がまだ体に残っている。なんとか払いたくて書きなぐったが、読んだ人に移るかもと心配。

 そんな中、フリマの販売をしてくれたUさんからその日の感想報告書が来た。初めての販売で多くの人たちに計算して手早く売ることの難しさ、又野菜についての質問やあなたは真澄屋さんなの、いや客ですとの会話やまわりの有機仲間たちとの暖かい交流などが綴られていた。一緒に手伝ってくれた旦那さんが三日間くらい「あれはいそがしかったなぁー」となぜか嬉しそうに話していたのが、ひそかにうれしかったとのこと、愛に満ちたレポートは全文書きだしたいほどの素敵なお手紙でした。ひきこもごも。