百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2023 5 /16  ご苦労 おじじ

帰農人    2023 5 /16 
  ご苦労 おじじ
 今年になってからの雨量は驚異的に少ない。地面の下のほうまで乾いているので、先週の大雨でも次の日は水がさあっーと吸い込まれるので地表はぐちゃぐちゃにならない、毎年年に数度は畑が田んぼのようになりくるぶしまで埋まる。気候変動に対する不安が高まるのはヤダね。 スペインでは干ばつで麦やブドウなどがやばい。EU全体の山に降る雪の量が少ないのだから、川の水量は下がる、そして地球のどこかでは大洪水がひんぱんに起こる、どこも大変だ。 シンガポールはえらい、下水を完全処理して飲み水として使っている、もう5年で五百万人の50%の浄水を下水から再生する計画が進んでいる。「糞尿から作った水なんでしょ?」と言われても、国民は平気で飲んでいる。ただ不純物の除去が高度過ぎて技量要素がほとんどない純水に近いので、水にニガリの様な微量要素を転嫁することを心がけているそうだ。水の全てをインドネシアから輸入する国ではの大胆な政策だ。浄化システムはフランス製だという、パリではオリンピックに向けて最大のイベント会場のセーヌ川の浄化に苦心している、下水が問題だ。英国でも下水の状態が悪く、大雨の後は河川に大半が流れ出し問題になっている。西欧などは政策と技術革新で切り抜けていくだろうが、グローバルサウスなどは確実に飢餓が多発する、豊かな国たちはどんどん支援し続けることだ、絆が生まれる。
 三日前の朝5時に「おじじ」が安らかに永眠した。「一年持たない」との医師の告示にもめげず、50才の時、旭川紋別の間の滝ノ上の原野に「おばば」と共に「子どもの森」を開設し、毎年キャンプ場で百人の子供たちや体験を重ねた若者たちなどが、様々な出会いと感動を生み続けて45年、95才。 正月から札幌に暮らす桃太は翌日の昼過ぎには森に駆け付けていた、いづれ詳しいことがわかるだろう。  海軍士官研修の呉で広島から昇る原爆のキノコ雲を見た時のことを語ってくれたのは衝撃だった。10年以上前から「おじじ」は「森」と心からの交流を始めた、とろけるようなエロスの世界だそうだ、「おばば」と共に入退院を繰り返しながらも、川そばの野外の五右衛門風呂での入浴を続けた。昨年に入浴するそばにオババが座る写真を我が家の障子に張り付けてあるが。数日前に下に落ちていた、画びょうを買わなければと思っていたら、訃報が入った。