百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

  帰農人    2023 6 /04 ティピーのキヨシ ネパールのボビン そしてアイコが

  帰農人    2023 6 /04  
ティピーのキヨシ ネパールのボビン そしてアイコが

 線状降水帯が予測され、半日も前からこの辺りにも来るぞとのこと、スマホで随時チェックし、いよいよ来るぞというときに早帰り、ざんざか降る雨は夜半まで続き、畑周りの田んぼは広い池と化し、道にも10㎝ほど溢れていた。 田んぼお別れ記念に植え付けた里芋は背の高い葉だけ水面にあり、あとは水中。水ハケがいいように工夫しておいたが、水路ごと水につかれば仕方ない、早く江戸川に排出してほしい。ポンプフル回転し続けたら一晩で20センチほど下がっている、頑張れ。畑の作業もしばらく無理である、でもやれることはある、片付けとか草取り等、ハウスの移動も進めなければ。

 EUではコロナとインフレの影響で有機農産物の価格が下がり農家たちは苦労している。フランスではこの一年で2500軒の有機農家が有機を止めて慣行農業に変わったそうだ、どれも大きな農家なので出荷先も大きな量販店などである。今までは一般価格の1.5倍ほどだったのが、1.1倍ほどまで下がってきた。2.3倍の労力をかけてこれでは無理と撤退していく、コロナ前までは有機に転換する農家が多く、フランスの求人の一つの柱とさえなっていたのにね、また普通の農家も人手不足で収穫や手入れが追い付かず、経営を圧迫している。コロナで人の移動が減り旅人も極端に減った影響は回復されていない。反面急に観光が再開されたため世界中の有名な観光地にはどっと押し寄せ、困っている住民も多く、環境破壊の為に人数を制限するところも出てきた。落ち着かない日々は世界中でまだまだ続くのだろうな。

 コロナの中でも世界を旅するコアな人たちはいる。この前そんな男が訪ねてきたが、今度は女だ。実家がうちのすぐ近くで歩いても10分の所に実家があり、6.7年前に訪ねてきてツリーハウスを作らせてくれと面倒なことを言っていた。 数日前に日本に帰ってきたという、それもマニラからヨットの補助要員として海を渡ってきた。船は「ウメボシ号」といい10mほどの小さな船、日本の男性が定年後、ヨットでの世界一周に挑戦、絶対に無理をしないで安全に9年間をかけ戻ってきたそうだ。今は逗子のヨットハーバーで修繕をし北海道周りで関西に行くとのこと、どうやら彼女もいきそうだ。「今夜は嵐で危ないから来るな」と断ったのに、話したくてやってくる。47才の妖精。