百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

 帰農人    2023 10/01   神様のいない10月が始まったね

  帰農人    2023 10/01 
     神様のいない10月が始まったね
 満月の前日の夜は、雲間はぽっかり空き、本当に地中海の形で、イタリア半島ギリシャが突き出ていて、アテネの先に月は輝いていた。 満月は5段腹のデカン高原の中を動いていた。ちょうど良い夜風と虫の声、これはセットだ。ホタル狩りなども、どこの町でもできるように目指そうね。

 稲刈りを始めたと思ったら、4,5日で終わってしまった。今年は8枚に苗を植えたが、除草の大ミスを犯し、5枚はヒエに埋まり、ほぼ全滅、気持ちのいいくらい、かえってさっぱりした。  忘れもしねえ、除草最初の日、田植え機を改造した「アメンボ号」で取り掛かり、1枚目を気持ちよく作業を終え、2枚目に入ってすぐにドロに埋まった、水が少なすぎる、なぜ?昨日まで完璧に水の支度をこなし、8枚を2日間でサァーと終わらせる予定だった…アキに軽トラで引っ張ってもらい、救出し、次の田んぼまで行ったが、そこも水が足りなかった。アメンボ号は待機させ、水路の様子を毎日見に行ったが、流していない、完全に「中干し」だ、今年は、メタンを減らせるから、しっかり「中干し」をした水利組合には補助金が出るので、やってるのだ。6月初めに水を止めるなど、度を越している。 ポンプで何とか水を入れて、除草してもその後、水を深く保たないと、すぐにみんな生き返ってしまう。この時点で、今年の米作りは2度目の大アウト。 その後今まで、テレビで田んぼなどが映るたびに、ヤダな、見たくねといつも嫌だった、思いを決して取り掛かると3枚はいい米が収穫できた。これで糀くらいはつくれるな、これは神様からの大事なお情けだ、来年に向けて作業をしよう。4か月間も落ち込んでいたんだ、もう解き放ちたい。忙しいけど、草の種が少ないうちに借り上げ、冬に燃やしやすいように準備をしよう。周りの田んぼの人たちもいやなのだ、うちは確実に雑草の種をまき散らかしてるもんね、おとがめはないが、来年はしっかりやらねば追い出されても文句は言えないよね、ハイ、下を見ない。

 ベジタはでかくなった、よく食べる。米主体の朝夕の餌はほぼきれいに食べている、納豆もよく食べるので、毎朝俺のを少し分けていたら、昨日は納豆だけ残ってさらにへばりついてた、たまにでいいね、ともかくシラミが湧き出てくる。ほぼ毎日とってるが、絶滅できない、やつら数百の卵を産み繁殖力すごいもんね、西欧の交通機関でダニの繁殖が大問題になり始めた、けっこうでかいやつ、みんな戦々恐々、大したことないのにね。