百姓日記 帰農人

農園の長、アチが書く百姓日記

帰農人    2023 7 /30 そして母ネコは 静かに去った

帰農人    2023 7 /30   
  そして母ネコは 静かに去った
 世界中、今までにない猛暑の中、あがいている。日本なんかいいほうだんね、どこも40℃は軽く超えてる、流山は乾ききっている。一週間前あたりから野菜の様子がおかしくなった、葉がしだれてくる、ナスのピカピカが消えていく、オクラのガクがすぐ枯れてしまう。こうなったら、散水設備をフル回転だ、ハウス回りの5反の畑にはどこでも散水できるように塩ビパイプが埋め込んである、あちこちに飛び出ている蛇口はいつも草刈り時に破壊される、修理はお手の物、本当に20年以上便利に使わしてもらった、設置している時のワクワク感が今も胸に残る、今年でお前たちともお別れだ、存分に活躍してください。そして来年は井戸掘りからやり直しだ、青年のように門出を祝おう。

 4,5日前の朝9時過ぎ、直売所に急ぎ、家を出た時に庭の草の中をチビの茶猫が飛び跳ねていった。子猫はここ十年以上見たことがない、ハイハイ、ようこそ、ようこそととやっていたら反応あり、あれは捕まるなと算段し5分遅れで軽トラは出た。昼に帰ってきたら、いた。ともかく痩せている、ミャーミャーと赤んぼ声で訴え続ける。暑い中、ともかく水と食べ物だ、とりあえずマサの小遣いすべてをかけた高級なカリカリを少し与えると、アキが「すぐ食べちゃったよ、まだある?」と台所に来た、わかった、こうなれば、ネコマンマである、飯に味噌汁、煮干しが基本、野菜も入る。ちょっと作ったら、野菜も食べた、最後に残ったパプリカをきれいに食った。これにはまいった。でもともかく、マサとミーちゃんに会ってもらい、様子をうかがうしかない。マサとミーコが帰ってきた、子猫は鳴くのを止め、朝おれの顔を見て鳴き始めた。マサやミーとも出会った、ミーコはあんた何?としょぼけた顔でじっと見るだけ。マサはすぐに店から鰹節と煮干しを持ってきてくれた。これで鬼に金棒、あとは飯の残りをやれば元気に生きていく、今までもそうだった。  まだ名前もつけていない、まだマサとミー子との共存うまくいくのかな、まだ心配、夜中中廊下でガサゴソしていて騒がしいとの事、また「それはあなたのネコね、あたしの方には近づけないで」と近ずくと足をドン、こらっ、まだ体は障ってない、パソコンをいじっている時、動くマウスの手をがりがりするくらい、でも昨夜母ちゃんが来た、二匹で顔合わせマサと俺をじっと見ている、何分くらいだろう、そして母は静かに去った。